大日本印刷(DNP)と、グループ会社でIDカード事業を手がけるDNPアイディーシステム(IDS)は西日本フードと共同で、運転者のアルコール検査と確認業務をリモートで行う実証実験を2023年2月1日に開始した。
西日本フードは2019年から、運転者のアルコール検査と点呼をDNPの「安全運転管理サポートシステム」を使って対面で実施していた。しかし、オフィスに立ち寄らない運転者への対応や記録の保存に課題があった。
今回の実証実験では、スマートフォンにアルコール検知器を接続し、短時間でアルコール検査ができる、DNPとIDSが開発したスマホアプリ「安全運転管理アプリケーションmamoru」を利用して、リモートでの運転者のアルコール検査と確認業務を検証する。
実証実験は2023年2月1日から3月31日までの期間で実施する予定。出張などでオフィスに立ち寄らずに社用車を使用する社員を対象とする。
実験では、アルコール検査や健康状態の確認、運転免許証を使用した本人認証、なりすまし防止機能の有効性を検証する。アルコール検査のしやすさや確認項目の回答しやすさなども確認する。
安全運転管理アプリケーションmamoruでは、スマホとアルコール検知器を近距離無線通信のBluetooth(ブルートゥース)で接続し、検知器を複数人で共有することも可能にする。また、運転免許証をスマホにかざすことで認証し、免許証不携帯や運転免許証の有効期限切れをチェックする。さらに測定を開始するとスマホのカメラが起動し、顔写真を撮影することでなりすましを防ぐ。
DNPとIDSは、営業・配送・保守などで車を利用している企業(白ナンバー事業者を含む)全般に向けて本システムを販売し、2026年度までに累計10億円の売り上げを目指すとした。