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量子コンピューティング技術を活用してICT機器の生産計画を立案する(出所:NEC)
量子コンピューティング技術を活用してICT機器の生産計画を立案する(出所:NEC)
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 NECと同社子会社のNECプラットフォームズ(東京・千代田)は、量子コンピューティング技術を活用した生産計画立案システムを導入する。2023年3月から、4事業所の表面実装(SMT)工程で利用する。生産設備の稼働率向上や、生産計画立案の工数削減を見込む。

ニュースリリース

 NECプラットフォームズの福島事業所(福島市)と白石・米沢事業所(宮城県白石市)、大月事業所(山梨県大月市)、掛川事業所(静岡県掛川市)の4拠点で新システムを使う。量子コンピューティング技術によって膨大な組み合わせを超高速に検討することで、生産設備の稼働率を15%高められる。同時に、従来は毎日1〜2時間かけて実施していた生産計画立案の工数を90%減らせる。

 NECプラットフォームズでは、1つのSMTラインで1日当たり約30品種を生産しており、「生産計画立案に時間がかかる」「対応できる人材が限られる」といった課題を抱えていた。そこで両社は、量子コンピューティング技術を活用する実証実験を2019年に開始。熟練作業者と同等以上の生産計画を数秒で立案できることを確認したため、本格的な導入を決めた。