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デジタルツインとAIで人流を可視化し、行動変容を促す(出所:東京大学)
デジタルツインとAIで人流を可視化し、行動変容を促す(出所:東京大学)
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 東京大学とソフトバンク、小田急電鉄は、人流の誘導にAI(人工知能)とデジタルツインを活用する実証実験を拡大した。小田急線小田原線・海老名駅(神奈川県海老名市)周辺の一部の商業施設で取り組んでいた実験の範囲を駅周辺エリアまで広げると同時に、対象者も増やす。イベントの集客や購買の促進、混雑の回避といった効果を狙う。

ニュースリリース

 東大やソフトバンクなどが設立した研究組織「Beyond AI 研究推進機構」が開発中のシステム「次世代AI都市シミュレーター」の効果を検証する。デジタル空間上に海老名駅と周辺エリアを再現し、人の流れや行動を可視化・予測。その結果に基づき、商業施設の来館者やマンションの居住者、オフィスビルの勤務者といったユーザーの属性に合わせて情報を提供し、行動変容を促す。情報の通知には、商業施設のSNS公式アカウントやデジタルサイネージを利用する。都市全体の暮らしやすさを高めながら、地域経済の活性化を図る。

 東大とソフトバンクは同システムを発展させ、実用性と汎用性に優れたソリューションを開発する。デジタルツインの精度を高めて、さまざまな都市での活用を可能にする。小田急電鉄は、研究成果を小田急沿線で生かして地域の新たな価値創造を目指す。