島津製作所は、感染症対策や海洋事業などの研究開発強化に向けて長崎県および長崎市と連携する。同市に新たな研究開発拠点を設け、長崎大学や長崎県立大学との共同研究を進める。
ニュースリリース長崎県および長崎市との研究拠点立地協定書を2023年1月24日に締結した。この協定に基づき島津製作所は同市内に研究開発拠点「Shimadzu Nagasaki Collaboration Lab」を設立する。開所は同年4月15日を予定している。感染症対策、海洋事業、情報/セキュリティーの3分野を対象に共同研究を進め、社会課題の解決につながる製品・サービスの創出を目指す。
併せて、島津製作所は同年1月24日に長崎大学との包括連携協定を締結した。同大学には感染症関連の専門家が150人以上在籍しており、感染症対策に貢献する検査装置や検査試薬の研究開発に取り組む。
海洋事業の研究では、長崎市近海での実証実験を実施する。島津製作所製の水中光無線通信装置(レーザー光の送受信によって水中での高速データ通信を実現する独自モデム)を利用した養殖設備や海洋設備点検の自動化などについて実証する。
情報/セキュリティー分野では、全国で初めて「情報セキュリティ学科」を設置した長崎県立大学と連携する。島津製作所から同大学に社員1人を派遣し、「脆弱性情報の自動収集」に関する共同研究を進め、専門人材の育成につなげる活動を行う。