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 NTTと横浜国立大学は、「海域での大気海洋観測データを活用した台風予測手法に関する研究」に関する共同研究契約を締結した。NTTの超広域大気海洋観測技術を活用して台風のリアルタイム観測を実現し、台風専門の研究機関を有する横浜国立大学と連携することで、台風の強度予測精度向上を目指す。

ニュースリリース

 台風の進路予報については、数値予報モデルの改良などにより精度が向上している。一方で、台風の強度予報については、特に海上で成熟期に達する台風の変化過程を正確に把握することが難しく、精度向上が課題となっている。

 NTTは、2022年に海域でのリアルタイムな台風観測を開始した。低軌道衛星や成層圏に浮かぶHAPS(高高度疑似衛星)などを駆使した、より広範囲かつリアルタイムな台風観測の実現にも力を注いでいる。今回は、2021年10月に全国で唯一の台風専門研究機関「台風科学技術研究センター(TRC)」を設立した横浜国立大学と連携し、台風強度予報の高精度化に向けた実証実験を進める。

 共同研究では、①台風予測モデルからの逆推定による予測結果向上に向けた観測領域候補の抽出、②観測計画の策定、③台風観測データを用いた台風予測精度向上の検証、の3点を行う。NTTは、超広域大気海洋観測技術よる台風リアルタイム観測実現とその最適化に向けた要件定義と設計、観測計画策定と観測データ取得を行う。TRCは、台風観測領域候補の抽出と台風予測モデルによる予測の実施、検証を行う形で進める。