PR

 デジタル地図などを手掛けるジオテクノロジーズは2023年2月3日、東京大学の空間情報科学研究センターと共同で、人流データ活用の研究を開始すると発表した。研究結果を基に、スマートシティーやMaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)に関連する自治体や民間企業と連携し、地域住民の健康増進につなげる。

 ジオテクノロジーズの歩数アプリ「トリマ」のデータを活用する。トリマはスマートフォンのGPS(全地球測位システム)機能を使い、移動に応じてポイントがたまるアプリだ。累計ダウンロード数は1200万を超える。トリマで収集したGPSの位置情報を生かし、歩行者の移動に着目した人流データの分析を実現する。

歩数アプリ「トリマ」で収集した約110万人の位置情報を基に集計した、1都3県の184市区における1人・1日当たりの平均歩行距離
歩数アプリ「トリマ」で収集した約110万人の位置情報を基に集計した、1都3県の184市区における1人・1日当たりの平均歩行距離
(出所:ジオテクノロジーズ)
[画像のクリックで拡大表示]

 初回の研究結果として東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の184市区で、約110万人の人流データから歩行者の移動距離を抽出し、1人・1日当たりの平均歩行距離を集計した。この結果、神奈川県逗子市が平日、週末のどちらも最も平均歩行距離が長かった。東京23区は週末に平均歩行距離が長くなることが分かった。今後は各地域でより深い分析をし、その理由や背景を人流データから明らかにする。