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 スウェーデンEricsson(エリクソン)は2023年2月2日(現地時間)、Windows 11対応ノートPC上で5G SA(Standalone)ネットワークスライスを活用する試験に成功したと発表した。スマートフォン以外の端末でもネットワークスライスが適用できることを示し、PCを使った新たな5Gビジネスへの道が開けたとしている。

(出所:Ericsson)
(出所:Ericsson)
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 米Intel(インテル)と米Microsoft(マイクロソフト)の協力を得て、スウェーデンにあるEricssonのラボにて実施した。Intel製プロセッサーを搭載した5G接続可能なWindows 11対応ノートPC上で確認を行い、1台のPCで複数のネットワークスライスが使えること、モバイルゲームやコラボレーションアプリなど、一般顧客やビジネス顧客に向けた様々なユースケースに適したスライスが利用可能であることなどを確認した。

 試験環境には、利用するアプリケーションに応じて使用するスライスを自動的に選択する機能URSP(User Equipment Route Selection Policy、ユーザー機器ルート選択ポリシー)に加え、ネットワークスライスのカスタマイズを支援するEricsson独自の技術Dynamic Network Slicing Selection、デュアルモード5Gコア、Ericsson’s RAN Slicingを適用。これらを組み合わせることで、エンドユーザーに、より差別化されたサービスを提供できるとしている。

 移動通信関連の業界団体GSMA(GSM Association)によると、ネットワークスライシングによるビジネス分野での経済効果は、2025年までに3000億米ドルに上る。Ericssonは、今回の試験で、5Gがスマートフォンだけでなく、他の端末でも収益化できる可能性を示したとして、今後ネットワークスライシングを適用したPCにより、5G収益化の機会がさらに広がるとする。

 今回の成果は、モバイル関連で世界最大級のイベント「MWC Barcelona 2023」(スペイン・バルセロナ、2023年2月27日~3月2日)のEricssonブースにて、IntelやMicrosoftと連携したデモの形で披露する。