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AIを活用して工場の製造技術継承を進める(出所:ポッカサッポロフード&ビバレッジ)
AIを活用して工場の製造技術継承を進める(出所:ポッカサッポロフード&ビバレッジ)
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 ポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市)は、AI(人工知能)を活用した技術継承の取り組みを開始した。AIスタートアップのLIGHTz(茨城県つくば市)の協力を得て、熟練者が持つ豆乳製造の知見や思考を共有する仕組みを整える。若手社員の育成期間の短縮と、工場全体の生産性向上につなげる。

 ポッカサッポロ群馬工場(群馬県伊勢崎市)で、豆乳ヨーグルトの原料である「原豆乳」の製造技術の継承を効率化する。まず、ヒアリングによって熟練者の思考を言語化し、そのデータを分析・体系化して活用可能なデータに作り上げる。それを基に、現場学習のソリューションを開発する。若手社員は、同ソリューションで学ぶことによって各工程の詳細を把握すると同時に、その工程の全体での位置付けや他の工程との関連性を理解できる。

 原豆乳の製造工程は500以上の要素が関係し合うため、従来、その工程や熟練者の知見を職場内訓練(OJT)で習得するのは難しかった。AIの活用で若手のスキルアップを支援するとともに、生産技術を会社全体の資産として共有する。