ドイツInfineon Technologies(インフィニオンテクノロジーズ)は2023年2月16日(現地時間)、ドイツ東部ザクセン州ドレスデンで新たな半導体工場を着工すると発表した(図1)。既存のドレスデン工場に隣接する形で300mm基板対応のアナログ・ミックスドシグナル、パワーデバイスをつくる建屋を建設する。設備投資額は約50億ユーロ(約7100億円)で、同社の単一投資額では過去最高。2026年秋の生産開始を見込む。
この新工場は、欧州委員会の「2030年までに世界の半導体生産の20%を欧州連合(EU)域内で行う」という目標に沿ったもの。設備投資額の20%に当たる約10億ユーロ(約1400億円)は公的資金で賄う予定だ。
隣国オーストリアの同社フィラッハ工場とデジタル化や自動化によって密に連携する予定で、「ワン・ヴァーチャル・ファブ (One Virtual Fab)」として一体的に運用する。また、新工場では約1000人の雇用が創出される見通しという。
フル稼働すれば、「投資額と同程度の追加収益を毎年上げられると見込んでいる」(同社)という。