ExtraBold(エクストラボールド、東京・豊島)は、同社の樹脂系大型付加製造(AM)装置(3Dプリンター)「EXF-12」を店舗設計施工や家具を手掛ける新潟タキザワ(新潟市)が導入したと発表した。EXF-12は、最大1.7×1.3×1mの大物を成形でき、かつ造形品のプラスチックをリサイクルによって繰り返し使う想定の3Dプリンター(図1)。ExtraBoldは、これを機に家具メーカーや内装品向けに、リサイクルを伴う造形用途の拡大を狙う。
新潟タキザワがEXF-12を導入したのは、植物由来などの環境負荷の低いプラスチックを使って店舗の椅子や机、カウンターなどを造形するため。木材で造るときのような端材が出ないほか、曲面を取り入れたデザインの自由度の高い製品を造れる点を評価したという。3Dデータがあれば、繰り返し同じものを作製できる上、造形品は廃棄時に粉砕すれば再び材料として再利用できるという利点もあるとしている。
加えて新潟タキザワとしては、3Dプリンターのような最新技術の積極的な導入で、人材の雇用につなげたいとの狙いもある。「3Dプリンターで家も造れる時代。将来的には家具だけではなく内装全体にEXF-12を活用していきたい」(新潟タキザワ社長の瀧澤康雄氏)と期待する。
EXF-12の導入に当たっては、新潟タキザワの担当者がExtraBoldのデジタルものづくり研修に参加。4カ月にわたる研修で3Dプリンターの操作や3D-CADによる設計などを学んだ上で導入したという(図2)。