英Oxford Quantum Circuits(オックスフォード・クァンタム・サーキッツ、OQC)は2023年3月14日、米エクイニクスと手を組み、同社が保有する東京都内のデータセンターを通じて、量子コンピューターの商用提供を日本で開始すると発表した。2023年後半のサービス開始を目指す。

英オックスフォード・クァンタム・サーキッツのイラーナ・ウィスビーCEO(最高経営責任者)。「日本には大規模なエコシステムがありビジネスチャンスがある」と意気込む
英オックスフォード・クァンタム・サーキッツのイラーナ・ウィスビーCEO(最高経営責任者)。「日本には大規模なエコシステムがありビジネスチャンスがある」と意気込む
(写真:日経クロステック)
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 OQCは、同社が開発する32量子ビットの超電導量子コンピューターをエクイニクスのデータセンターに設置。データセンター内にある量子コンピューターとユーザーのオンプレミス基盤を専用線で接続することで、ユーザーは自社のオンプレミス環境から操作するようにOQCの量子コンピューターを使える。同社の量子コンピューターは既に米Amazon Web Services(アマゾン・ウェブ・サービス)の「Amazon Braket」から使えるようになっている。

OQCは32量子ビットの超電導量子コンピューターをデータセンター内に設置する
OQCは32量子ビットの超電導量子コンピューターをデータセンター内に設置する
(出所:OQC)
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 OQCは英オックスフォード大学からスピンアウトしたスタートアップだ。オックスフォード大学で発明された技術を基に、超電導方式の量子コンピューターを開発・提供する。2017年に創業し、現在は英国と日本に拠点を持つ。日本は英国以外の初の海外拠点となる。