TISインテックグループのインテックはAI(人工知能)を利用してトランポリンの演技を解析するシステムを構築した。選手の演技の動画をAIで認識して数値化し、指導や演技の改善に活用する。日本代表が採用を決めており、2024年7月までに本格的な運用を目指す。解析システムは特許を出願中だ。
オープンソースのAIに8500枚のトランポリン演技の画像を学習させ、AIが出力した姿勢情報をインテックが独自に開発したアルゴリズムで解析する仕組みである。動画に映った人間の動きを描写し、ジャンプの回数から関節の動き、回転角度まで画面で確認できる。また、採点に関する情報を自動計算し、重要なタイミングを強調して表示することも可能だ。従来は計測するために特別なセンサーが必要だったが、一般的なビデオカメラで撮影した映像でも解析ができる。
同社は蓄積したノウハウを基に医療や工業分野に応用することも検討する。具体的には患者のリハビリのサポート、工場での作業効率化、手話認識によるコミュニケーション向上などに役立てることを目指す。