安全に思われがちなSUVだが
試験した13車種のうち、総合評価で「Good」を獲得したのは、米Ford Motorの「Explorer」と「Mustang Mach-E」、Subaru(スバル)「Ascent」、米Tesla「Model Y」の4車種のみが。この4車種は、シートベルトが骨盤上に適切に配置されたままでサイド・カーテン・エアバッグが正しく機能し、胸部に過度の力が加わることがなかった。しかし、すべての評価項目で「Good」を獲得したのはMustang Mach-Eのみ。AscentとExplorerにはわずかに頭部もしくは頸部にけがのリスクがあると示された。さらにこの2車種とModel Yは、後席ダミーの頭部が前席の背もたれに近づき、頭部外傷のリスクが高まった。
「Good」より1段階低い「Acceptable(許容範囲内)」となったモデルはなかった。その下の「Marginal(許容範囲最低ライン)」となったのは、米General Motors(GM)「Chevrolet Traverse」、トヨタ自動車「Highlander」、ドイツVolkswagen「Atlas」の3車種である。TraverseとAtlasはシートベルトの張力が高く、胸部を負傷する危険性が高い。Highlanderは、シートベルトが腹部に上がり、腹部傷害の危険性が高くなった。