NTT西日本と関西学院大学、阪急電鉄は2023年3月16日、大学生を対象に通学定期券の購入手続きをデジタルで効率化する実証実験を実施すると発表した。従来は大学が手作業で行っていた通学証明書の発行業務をシステム化するほか、学生が定期券販売窓口に紙書類を持参しなくても券売機で通学定期券を購入できるサービスを試験提供する。対象となる学生数は約1400人で期間は同年3月22日~4月30日。
学生が通学定期券を購入するには通常、大学などの教育機関が発行する通学証明書を駅窓口に提出する必要がある。そのため大学では、証明書の発行に当たって職員が通学経路の妥当性を確認するなどの手間がかかっているという。また鉄道会社では通学証明書を目視確認したうえで定期券を販売するため、繁忙期には窓口の増設や駅係員の増員で対応しているケースが少なくない。
今回の実験ではNTT西日本が関西学院大学に対して、証明書発行や通学経路承認の業務を効率化するためのシステムやWebサービスを提供。大学職員が通学経路を承認する作業の自動化を進める。
加えて、在学情報と通学経路のデータを阪急電鉄の定期券インターネット予約サービス「eていき」と連携させる。これにより、学生は自宅などからスマートフォンなどで通学経路の申請や通学証明の発行、通学定期券のオンライン予約が可能になる。駅では学生が券売機に予約番号を入力するだけで通学定期券を購入できるため、窓口の混雑緩和が見込めるという。