スイスABBは、米国ミシガン州にある産業用ロボット工場の生産能力を高める。2000万米ドルを投じて設備を拡張し、電気自動車やヘルスケア、物流といった分野に向けた供給を強化する(図1、2)。2023年11月の完成を目指す。
* ABBのニュースリリースミシンガン州オーバーンヒルズにある「北米ロボット本部」と製造施設を拡張する。自律移動型ロボットを用いたモジュール式生産セルを採用する他、ねじ締めや組み立て、搬送には人工知能(AI)を搭載したロボットを活用する。これらによって工場の生産能力を向上させ、米州での納期を短縮する。米州向け製品の90%近くを、オーバーンヒルズで製造する計画だ。
北米ロボット本部と工場の拡張により、ジョージア州アトランタにある「ABBロボティクス・パッケージング&ロジスティクス本部」とテキサス州ヒューストンの「ロボティクス・ライフサイエンス&ヘルスケアハブ」の機能をサポートする。ABBにとって米国は、最大の顧客市場の1つ。2010年以降、米国で140億米ドルを投資しており、今回の投資によって取り組みを強化する。
この設備増強は、ミシガン州のビジネス開発プログラムから45万米ドルの助成金を受けて実行するもの。これによりABBは、現地で72人分の新規雇用を創出するという。