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 ルクセンブルクに本社を置く衛星通信事業者OQ Technologyは2023年3月13日(現地時間)、自社の5G NB-IoT向けLEO(低軌道)通信衛星コンステレーションを従来の3基から10基に増やすと発表した。これにより、世界最大の5G NB-IoT向け衛星通信事業者になるとしている。

関連ニュースリリース: OQ Technology to become world’s largest 5G NB-IoT LEO-satellite operator!

 既に準発表済みのMACSAT、PHI-Demoの2基に加えて、Tiger-4からTiger-8まで5つの6Uナノ衛星を用意する。2024年初頭には軌道に乗せる計画で進める。

 Tiger-4、Tiger-7、Tiger-8の3基は、リトアニアの衛星バスメーカーKongsberg NanoAvionicsが製造する。Tiger-5とTiger-6は、デンマークの衛星メーカーSpace Inventor製となる。5G NB-IoTペイロード部分はOQ Technologyが担当し、バス部分に統合する。OQ Technologyは、コンステレーションの運用に加えて、地上ネットワーク、サービス、周波数ライセンスとアクセスに関する運用管理も行う。

OQ Technology CEOのOmar Qaise氏(左)とNanoavionics Kongsberg CCOのLinas Sargautiss氏
OQ Technology CEOのOmar Qaise氏(左)とNanoavionics Kongsberg CCOのLinas Sargautiss氏
(出所:OQ Technology)
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OQ Technology CEOのOmar Qaise氏(左)とSpace Inventor CEOのKarl Kaas氏
OQ Technology CEOのOmar Qaise氏(左)とSpace Inventor CEOのKarl Kaas氏
(出所:OQ Technology)
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 3GPPリリース17のNTN(Non-Terrestrial Networks、非地上系ネットワーク)仕様に準拠したものになる。今回の衛星追加により、カバレッジ拡張に加えて、1日に何回も衛星と通信できるようになり、より多くのデータ送信やセンサー情報提供が可能となる。

 OQ Technologyの5G NB-IoT接続サービスは、スマートメーター、農業、資産管理、自動車テレマティクス、AIを使った緊急時アラーム、環境モニタリングなどに活用できるものとなっている。現在、地球上の85%の場所では接続サービスが利用できないか利用制限があるが、こうした場所にもグローバルな接続を提供する。