NECは2023年3月29日、人工知能(AI)を使い、紛争地に埋設された地雷の場所を河川・山岳地の地形情報などのデータから予測する実証実験を行ったと発表した。2022年4月から10月にかけて赤十字国際委員会(ICRC)と共同で実施した。実際に埋設されていた位置との合致率は約90%だったという。
実証実験では、地形情報に加え、工場や重要建物の位置といったオープンデータ、住民からの情報など約2万6000件のデータをAIが分析し、地雷埋没の可能性が高いエリアを予測した。実施場所はアジア地域で、具体的な国名は非公表。
NECは今後、アジアのほかの地域やアフリカ地域などでも実証実験を進めるという。ドローンや人工衛星などから得られるデータなどを使いAIの予測精度を高めていく方針。2023年度中に、地雷埋設エリアの予測ソリューションを各国の政府や国際機関などに提供することを目指す。