図研は、プリント回路基板(PCB)の設計において電気設計(エレキ)部と機械設計(メカ)部のEMC(電磁両立性)を一体で検証できるツール「3D EMC Adviser」の提供を開始した。従来、PCB単体でのEMC検証の後に実機でノイズの有無を確認していたが、エレキとメカを合わせて検証して、設計を効率化できる。
* 図研のニュースリリース3D EMC Adviserは、基板設計CAD「CR-8000 Design Force」にアドオンして使う。PCBの設計中にメカの3Dモデルのデータを取り込むと、3D空間上で「エレキとメカ」「基板と基板」などの複数のオブジェクトについてEMC検証を実行できる。製品におけるオブジェクト同士の位置関係を考慮しながら一体で検証するため、設計プロセスでEMC問題の原因を回避でき、実機検証後の設計変更の低減が期待できるとしている。
3Dモデルのデータ形式としては、STEPやACIS、Parasolid、JTなどの汎用フォーマットに対応するほか、3D-CADデータの直接読み込も可能という。検証機能としては、先行して「基板シールディング」「イントラノイズ干渉」の2つ提供し、順次、機能を拡充していく計画だ。
同社は3D EMC Adviserを「JPCA Show 2023」(2023年5月31日~6月2日、東京ビッグサイト)に出展する。