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GIGAスクール構想2年目を迎え、小学校の教育現場ではICT教育はどこまで進んでいるのか。「南極観測隊との交流」授業を実施した長野県飯山市立東小学校の様子とともにレポートする。

 「南極にも季節はありますか」

 「はい、あります。南極では6月・7月が冬で、12月・1月が夏になります」

 質問したのは、飯山市立東小学校の6年生の男子。答えたのは、第62次南極地域観測隊の杉山玄己隊員である。2021年6月8日、飯山市立東小学校のランチルームと南極・昭和基地をZoomでつないだリモート交流授業「南極教室」での1コマだ。

南極・昭和基地と小学校をオンラインでつなぐ

 この日の午後3時、ランチルームに集合したのは3年生から6年生の子どもたち。地球上で最も寒く、日本から1万4000km以上も離れている南極は、子どもたちにとって未知の世界である。そこで活動している南極観測隊員とリアルタイムで会話できるとあって、どの子も最初から興奮気味だ。

 広いランチルームで目につくのは、タブレットPCを手にしている子どもたちの姿。使い方は各人各様だ。この「南極教室」を最初から最後まで録画し続けている子もいれば、インストールされている「ロイロノート」に盛んにメモを書き込む子や、南極観測隊員とのやりとりで出てきたワードを逐一検索して調べる子もいる。

リモート交流「南極教室」の1コマ。授業の様子をタブレットPCで録画する子どもたち
リモート交流「南極教室」の1コマ。授業の様子をタブレットPCで録画する子どもたち
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 「子どもたちは、教師が使い方をいちいち指導しなくても、自分たちの興味に従って思い思いにタブレットPCを使いこなしています。本校では昨年12月から子どもたちにタブレットPCを貸与し、今年1月にはWi-Fi環境も整備しましたが、ICTに対する順応性は子どもたちのほうが教師より数段上みたいですね」

 そう嬉しそうに語るのは、同校の教頭で、ICT化推進のリーダーでもある西澤直樹氏である。ちなみに、このたび国立極地研究所の協力を得て「南極教室」が実現したのは、第62次南極地域観測隊員の杉山氏が西澤氏のかつての教え子だったから。昨年夏、南極出発前に近況報告に訪れた杉山氏のほうから、「隊員1人に対して1校、リモートでつなぐ特典がある」と伝えられたのだという。

飯山市立東小学校 教頭 西澤直樹氏
飯山市立東小学校 教頭 西澤直樹氏
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