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 「ビュー、ビュー、ほかの部屋で火事です」。自分が寝ていない部屋で火事が起きても、声で知らせてくれる。そんな家庭用火災警報器の売れ行きが好調だ。

 住宅の火事で怖いのは、出火元ではない部屋で寝ていた場合に気づかず逃げ遅れること。特に高齢者に多く見られる。こうした犠牲者を減らすため、消防法が改正され、全国の住宅に火災警報器の設置が義務づけられた。

 新築住宅は2006年6月以降の建築確認申請分から、既存住宅は、市町村の条例によって異なるが、遅くとも2011年5月末までに設置を完了しなければならない。寝室と階段のほか、台所や居室にも設置を義務づけた市町村もある。これが家庭用火災警報器の売れ行きを後押ししている。

配線なく手間要らず

 新築なら最初から業者に設置してもらえばいいが、既存住宅では配線が大変――。そんな不安を解消したのが、パナソニック電工の電池式ワイヤレス連動型火災警報器だ。

連動型火災警報器
パナソニック電工が発売したワイヤレス連動型火災警報器

 家全体の中央に位置する部屋に親器を、その周囲の部屋に子器を取りつけるだけで、無線で連動した警報システムを構築できる。天井に取りつけるイメージが強いが、壁掛け式でも問題ない。

 親器1台に対して子器7台まで連動が可能。メーカー希望小売価格は親器が1万500円、子器が1台につき1万185円で、電器店や家電量販店などで購入できる。

 親器と子器を連動させるには設定が必要だが、最初から設定済みの3個セット(親器と子器2個)なども販売している。煙に反応する煙式と熱に反応する熱式があり、料理などで煙が出やすい台所には熱式が向いている。煙式と熱式を組み合わせて連動させることも可能だ。

 火元を特定する工夫もある。火元の警報器は「火事です、火事です」と鳴るが、それ以外は「ほかの部屋で火事です」と鳴る。また火元でない警報器を止めた場合に、すべてが鳴りやんではどこが火元なのか特定できないが、火元の警報は鳴り続けるため特定が可能となっている。

無線連動のイメージ

 親器から子器へ電波が届く範囲は、障害物がない場所で約100mと広く、一般の木造住宅ならまず問題ない。ただ鉄筋コンクリートの場合には届かないことがあるので確認が必要だ。

 家庭用の火災警報器は、パナソニック電工のほか、ホーチキやニッタン、能美防災といった防災機器メーカーや、警備会社のセコムなども販売に力を入れる。

“学習機能”搭載も

 ホーチキの特徴は、カレンダーのように壁に引っかける取りつけやすさに加え、設置された環境に合わせて警報が鳴るまでの時間を変える、いわば学習機能が備わっている点にある。

 台所のように煙が発生しやすい場所では、煙を感知して実際に鳴るまでの時間が標準よりも10秒長くなるが、普段煙が発生しにくい寝室などでは感知から警報が鳴るまでの時間を10秒短縮する。30日分のデータを蓄積し、自動で長くなったり、短くなったりする優れものだ。

 これらの警報器は、どれも外見がよく似ているため、購入の際は注意が必要だ。熱式か煙式かや、親器か子器かなど、自宅のニーズを確認して必要な数を購入したい。市町村ごとの設置時期や、設置場所は、管轄の消防署に問い合わせるか、メーカーのウェブサイトでも確認できる。