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 4月28日から横浜市で始まった、横浜開港150周年記念テーマイベント「開国・開港Y150(開国博Y150)」が、活況を呈している。

 「横浜」という抜群のブランド、景気低迷下の消費者の「安・近・短」志向、高速道路料金の引き下げ施策が追い風となり、ゴールデンウイークの9日間で、約49万人の来場者を記録。「地方都市のイベントとしては上々の滑り出し」と、150周年協会の広報・宣伝部統括部長の阿部龍浩氏はホクホク顔だ。

話題を集める巨大グモ

 今回のイベントに共通するテーマは「つながり」である。「150年前、横浜は開港を通じて世界とつながった。今回のイベントは、その歴史を振り返りつつ、現在の我々を取り巻く様々な“関係”を見つめ直す機会にしたい」と、総合プロデューサーを務める小川巧記氏は説明する。

公式キャラクター「たねまる」グッズ
公式キャラクター「たねまる」グッズは2000近く。現地でしか買えない「ペリー・テイトくん」グッズもある

 具体的には、人間関係、環境問題、教育のあり方、食物連鎖など、身近なテーマのつながりを題材に、様々な作品が展示されている。

 開国博Y150の大きな特徴は、大型会場や建物などのハコモノは作らず、コンパクトなイベントに仕上げたこと。総事業費は約120億円と、2005年に愛知県で開催された「愛知万博(愛・地球博)」の約25分の1の規模だ。大企業がスポンサーとなり、派手な建物やイベントスペースを用意するのではなく、横浜の有名な観光スポットを活用した。例えば、メーン会場の「ベイサイドエリア」は赤レンガ倉庫や山下公園などが点在するみなとみらい21新港地区。無料周遊会場と、チケットが必要な有料施設で構成されている(ベイサイドエリアのチケットは2400円)。

巨大グモ
みなとみらい21新港地区の有料施設を回遊する巨大グモ(写真:的野 弘路)

 7月4日には、横浜市北西部のよこはま動物園ズーラシア隣接地域に「ヒルサイドエリア」がオープンする。これに、横浜駅周辺から山下・山手地区に続く「マザーポートエリア」の計3拠点ですべてのイベントが展開される。

 注目を集めているのが、ベイサイドエリアで見ることができる、フランスの芸術集団「ラ・マシン」。同集団は動物をモチーフとした巨大な機械アートで街を練り歩くパフォーマンスとして世界的に知られており、今回はフランスの都市ナントから、高さ15m、重さ37トンの巨大グモを運び込み、施設内で回遊させている。

180以上の市民プロジェクト

 開国博Y150は、市民参加のイベントである点も大きな特徴だ。ヒルサイドエリアでは、一般公募で募った市民が「つながり」をテーマに考え出した作品を発表する予定だ。

 開場前から話題となっているのが、「竹の海原」と呼ぶ巨大施設の建築プロジェクトだ。横浜市内の竹林整備の一環として伐採した竹などを約2万本使い、竹を使った建築物では国内最大級を誇る。ほかにも、巨大な棚田を造成するプロジェクトや子供の秘密基地を作るプロジェクトなど、180以上が展示される。

 開国博Y150の開催期間は9月27日まで。今年は、世界卓球選手権やトライアスロンの世界選手権なども開催し、相乗効果によって例年よりも25%増の年間5000万人の来訪者を見込む。横浜市の鼻息は荒い。