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 梅雨が明ければ、もうすぐ夏。気象庁の予報では、今年の気温は平年並みか高めという。このところ、クールビズが浸透し、仕事中でも暑苦しい格好をせずに済むようになってはきた。とはいえ、日本ならではの湿度が高く、蒸し暑い日々を想像すると、うんざりしてしまうのが正直なところ。特に、悩ましいのが「汗」だ。

涼しさよりも「染みない」を重視

 とりわけ、脇や背中の汗染みは気になるもの。通勤後、ジャケットを脱いだ時や、取引先で上着を取るよう勧められた時…。じっとり濡れた脇や背中が気になって、仕事や商談に集中できなかった経験はないだろうか。また、脇や首回りの汗は時間が経つと黄ばみ、衣類を傷める原因になる。

 こうした悩みを反映し、“脇汗対策”を施した下着が好調に売れている。代表的な商品が、下着メーカーのワコールが発売した「スゴ衣」だ。

 女性用のバリエーションが多く、キャミソールやカップ付きタンクトップなど10点(3150~6405円)のほか、1分丈と3分丈のボトム(3150~3990円)と揃う。しかも、機能性肌着では珍しく、男性用も半そで(5040円)とボトム(2940円)、ジュニア用で女児のキャミソール(4200円)、マタニティー用の半そで(4200円)と幅広い。

ワコールが開発した「スゴ衣」
ワコールがこの夏用に開発した「スゴ衣」は、たっぷり汗をかいても表ににじみ出てくることが少ない。肌触りのよさを保つため、綿95%の生地を使い、特殊加工を施した

 下着メーカーならではの特徴と言えるのが、その感触だ。

 一般に、汗対策の商品はさらさらとした感触を保ちたいため、キュプラやナイロンなどの素材を使ったものが多い。ところが、ワコールでは肌触りのよさにこだわり、綿95%で開発したため、生地に特殊加工を施した。これで、汗をしっかり吸い取るが、表には染みないという、相反する機能を同時に実現した。

 その結果、かつて主流だった脇汗対策の下着のように、脇の下にパッドなどをつけなくとも汗染みせず、快適に着られるようになった。デザイン性も上がり、女性用ではTシャツとして1枚で着られるタイプも発売している。そのほかの下着も、重ね着をしても脇がもたつかず、すっきり着られる。

 これまで、ワコールが開発してきた夏用下着は「涼しく快適に着られるか」が焦点だった。ところが、昨年、消費者の女性654人を対象に調査したところ、悩みは暑さではなく「汗染み」だったことが判明。開発テーマを切り替えたという。

 発売した3月以降、9月までの半年間の売り上げ目標は計55万枚だが、5月末時点で既にその6割以上に当たる35万6000枚を売り上げた。女性用は目標54万枚中35万枚、男性用でも同8000枚中7086枚が売れ、予想以上のペースで販売を続けている。

衣料品不況でも売れる高機能

 下着を含む衣料品は今、かつてない販売不振に陥っている。一部の衣料専門SPA(製造小売業)こそ順調だが、百貨店や総合スーパーで売るアパレルは、どこも苦戦している。

 しかし、汗対策の衣料品は不況知らず。ユニクロの女性向け下着「サラファイン」シリーズも品薄が続く人気を誇る。湿気を吸い取って逃がす特殊な繊維で、汗をかいてもさらさらとした感触が持続する商品だ。

 「デザインだけではもう売れない。高い機能性があってこそ、お客様に買っていただける」とワコール。「買うメリット」がはっきりと分かる高機能の衣料品に、ますます注目が集まりそうだ。