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 梅雨明けと同時に迎える、本格的な夏のシーズン。老若男女を問わず、年々意識の高まりを見せているのが、紫外線からの肌予防。ドラッグストアなどで手に入る身近な対策商品である日焼け止めを手に取る消費者が増える時期である。

 調査会社のインテージによれば、日焼け止め(UV)商品の市場規模は2003年から2008年までで1.5倍に拡大した。花王・ビューティケア事業ユニットの熊木明子氏は、「日焼け止めを日常的に利用する消費者も、年々増えている」と説明する。

多様な商品が勢揃い

日焼け止め商品の種類
主な日焼け止め商品の種類(写真:スタジオキャスパー)

 日焼け止め商品といえば、乳白色のドロッとした液状のイメージを持つ人も少なくない。だが、ここ数年売れているのは、そういったイメージを覆すタイプが少なくない。その筆頭が、「ジェルタイプ」と呼ばれる、文字通りジェル状の商品である。ニベア花王の「ニベアサン プロテクトウォータージェル」やロート製薬の「メンソレータムスキンアクア モイスチャージェル」などが市場の牽引役と言われている。

 さらに、スプレータイプも根強い人気を集めている。塗る際に手を汚す必要がない点や、ムラなく塗れる点などに優れ、「ストッキングの上からも利用でき、仕事をするOLには重宝されている」(オルビス・マーケティング本部の清田友希主任)といった点も受けている。このほか、化粧品下地に使えるものやヒアルロン酸などの保湿成分を含んだ商品など、バリエーションは多岐にわたる。

 多様化が進んでいる背景には、日焼け止め商品の“日用品化”が進んでいることがある。従来は、海や山などのレジャー用途で使うケースが多かったが、最近では紫外線防止の意識の高まりや、老化防止の観点から、毎日使う消費者が増えている。いきおい、メーカーには「毎日快適に使える商品としての魅力を高める必要が出てきた」(ニベア花王の濱田年明マーケティング部マーケティングマネージャー)のだ。特に、毎日塗っても負担の少ない商品作りに、各メーカーとも工夫を凝らしている。

SPF競争の終焉も転機

 こうした事業環境の変化に加えて、日焼け止め商品の業界では、2000年に大きな「ルール変更」があった。日本化粧品工業連合会が、日焼け防止効果を測るSPF(紫外線防御指数)表示に対して、上限を設けたのだ。

 一般に、日焼け止め商品には防止効果としてSPF値を表示している。規制前まで「数値の高さだけで、商品価値を競い合う風潮が業界全体にあった」とコパトーン商品を販売するエスエスエルヘルスケアジャパンの西野美徳マーケティング部マーケティングマネージャーは言う。

 ところが、この「SPF競争」があまりにも激化したため、SPFが50以上の商品は一律「50+」と表示するよう改めた。この結果、別の付加価値で商品をアピールする必要に迫られたという経緯がある。

 多様な商品ラインアップで、今ではドラッグストアの一角に巨大なコーナーまで作られるようになった日焼け止め商品。メーカー同士、様々な付加価値で競い合う“熱い夏”が始まる。