PR

 発電効率の高い石炭火力技術であるクリーン・コール・テクノロジを諸外国に移転するといった国際貢献も重要ですが、これから自動車需要が爆発的に伸びてくる新興国や発展途上国で走る自動車を少しでも多くエコカー化することも極めて大切な環境政策と言えるでしょう。

 元々、中古の有効活用は環境に優しい取り組みであるし、「新」と「中古」を完全に分けて考えることがエコな取り組みに逆行することも少なくないはずです。自動車販売でいえば、販売店が台数をかさ上げするために自分で新車を買って登録し、すぐに「新古車」として中古市場に流すというおかしなこともあるくらいですから、新車市場と中古市場のより良い関係をさらに探るべきでしょう。

出版や住宅業界にも改革の余地

 出版業界もこういった視点は他人事では済まされません。新刊書については再販売価格維持制度で実質、値引き販売することができない状況でありながら、返本の数は看過できない規模がある。さらに一方で、ブックオフコーポレーションのように中古書販売で拡大している勢力があるからです。ユーザーの視点や、エコな視点からすれば、様々な改革のやり方があるでしょう。そうした中で、大日本印刷が新刊書店である丸善やジュンク堂に加えて、ブックオフにも出資したことは、業界内で強い関心を持たれています。

 住宅・不動産業界でいえば、中古住宅の売買を巡って、仲介業者が売り手と買い手の双方から手数料を取る「両手取引」が問題視されており、民主党もこの取引の改善を掲げています。環境政策の観点からは、中古住宅に太陽光発電や燃料電池を組み合わせて「エコリフォーム住宅」にしたり、老朽化したマンションを建て替える際に、一棟丸ごと「エコマンション」に衣替えしたりする取り組みを支援する施策も必要になってくると思います。

 環境への取り組みが今後加速していく以上、どんな分野でも「新市場」と「中古市場」のより良いあり方や効果的に連携する方法が重要になってくるはずです。企業や業界の将来の動きを予想する場合、そういった視点から「取り組みが進んでいるのか」「まだ相当に改善の余地があるのか」を考えてみるのも1つのやり方でしょう。