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なりたい職業に就く方法を知る

 「私は、プロダクトデザイナーになりたいんです」

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 Sさんが相談に来たのは、正直、意外でした。デザインという学びのせいか、オリジナリティを追求するあまり模倣を恐れ、マーケティング的な情報収集や人からのアドバイスを嫌う校風がありました。そのため、進路や就職の相談に来る学生は「学びに自信がない」とか「地元から出たくない」という内容がほとんどでした。自分のなりたいものが明確で、デザインにも造形にも秀で、独立独歩な印象だったSさんが、大人の力を借りに来たことに驚きがありました。

 Sさんが知りたいことは明確でした。プロダクトデザイナーにはどうしたら就けるのか、それが最初の質問でした。

 Sさんには、デザイナーの採用選考のスケジュールとステップを図のように説明しました。メーカーデザイナーの採用募集は文系学生の選考よりかなり早く、デザイン実習と呼ばれる宿泊を伴うワークショップが大きなウェイトを占めます。また、デザイン実習に先駆けて行われるインターンシップも影響力を持っています。インターンシップ、メーカーデザイン実習、広告代理店、デザイン事務所という4つの大きな波に乗って、学んだデザインを活かす仕事を探すことが重要です。プロダクトデザインという職種や、例えばある自動車メーカー1社という1点突破主義では、 1回の失敗で動けなくなってしまうリスクがあります。Sさんには、これらのことを伝えました。

 「ということは、大学3年のインターンシップに応募するまでに“プロダクトデザイナーとして”というより、“デザイナーとして”求められる能力を可能な限り高めておく、ということですね」

 その通りです。冷静すぎるほど冷静で、完璧主義を好むSさんらしい理解です。

なりたい職業に求められる能力を高める

 プロダクトデザイナーに就くための採用スケジュールを理解したSさんの、次の質問は、プロダクトデザイナーに求められる能力は何か、というものでした。その仕事で必要とされるスキルを学んで徹底的に準備をしたいというのです。