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 土日祭日の天神は大賑わいで、地方のシャッター街などどこ吹く風。格差社会を尻目に夜昼なく客が往来しているのには仰天する。休日ともなると北九州、大分、長崎、宮崎、熊本、鹿児島から車、新幹線による観光を兼ねたショッピング客が絶えない。負け組商業地区はゴーストタウン化し、生活者たちは活気のある品ぞろえのよいショッピング街を求めて集まり、さらにそこが賑わうという雪崩消費現象が起きているのだ。

 海外からの来客も多い。香港までは航路で3時間、毎日5便がほぼ満席状態で往復しているという。韓国からもどんどん客が来る。「キャナルシティ」というショッピングモールでは、韓国語のアナウンスまで流れていた(本コラムの3ページ目でYouTubeの動画を見る)。

 特に気になったのは大名地域周辺(Googleマップで見る)である。いわば東京の原宿に似た先端感覚の若者街として成長中の商業地域で、オリジナルかつ高級品質、センスもいい個人商店(大手ファッションメーカーのテストマーケットショップもある)が独特の消費文化を育み始めている。センスのいい高級アウトドアショップ「パタゴニア」も先週オープンした。品ぞろえも東京・渋谷店に劣らず、5階建てに最新商品がずらりとラインナップされていた。

 「ここに裏原宿のような独創的で、世界に通じる高品位の個人店を開店したらよいのでは」と直感した。最重要ポイントは群を抜くセンスと商品知識である。

 福岡では、東京と違い自宅通いの若者が多い。自宅だから、小遣いが自由に使える。センスのよい高級品が買えるのである。これが一因となって、国内では類をみない商品圏を形成しているのだろう。可処分所得が多いだけでない。他の都市と比較して感じるのは、総じて若者たちが派手であることだ。ファッションにうるさく、かつセンスがいい。この地が多くの芸能人を輩出していることも、何だか納得できる。

 天神では岩田屋(伊勢丹)と三越、博多では阪急百貨店や東急ハンズ(2011年予定)が開店する。東京からの大型店、専門店の開店ラッシュに沸く福岡は、まさに消費文化の栄華を極めているといってよい。地元の知人が「世界一クールな街」などと海外ニュースで報道されたと誇らしげに語っていた。

 だからこそ、大名に「若者向け最先端センスの個人店」を開けばよいと思うのである。店が成功したら、近場には2号店、3号店は作らず、まったくコンセプトの違う新しい感覚の実験店を次々に作る。店舗寿命は3年。不動産が高騰したら、ストリートのイメージは一般化して若者は寄り付かなくなってしまうからだ。

 それを見越して、通りを隔てたあたりの未開地に移転、センスを売り物に新鮮度、奇抜度、次世代感覚を維持し、大衆化を避けて「あくまでつっぱって通す」戦略で行こう…そう考えた。

 いくつか出す店の中で気に入った品ぞろえができる店があったら投資して本格的なブランド・ビジネスへの展開に挑むのもよかろう。まずは、東京の裏原宿に逆上陸する。「地方発で原宿に殴りこみ」などとは、いかにもマスコミが好みそうな話題ではないか。原宿が軍門に下れば、あとはニューヨーク、ミラノ、ブエノスアイレス(なんとなくラテンもいいかな)と姉妹店を出店してみたいな、などと妄想は膨らむ。

 参考のため、福岡で買い求めた品々をご披露したい。ただし、現地の若者ではなく我輩の趣味である。その点はご配慮いただきたい。いやぁそれにしても和はよかですなぁ。


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読者の方へ
この連載では“起業案100を書きなぐる”をマラソンしてみようと思います。
身の回りの体験をヒントに脳裏に浮かぶ起業空想ロマンを書きなぐりしてみようと思うのです。
「人気がないから今回まで」と編集担当者が言えばそれまでですが、インターネット時代だから続きは我輩のサイトで行う所存でございます。

【訂正】
記事公開当初,次のような誤りがありました。「昨今はトヨタ自動車や日産自動車、スズキ…」は「昨今はトヨタ自動車や日産自動車、ダイハツ…」の誤りでした。「数年前に誕生した「キャナルシティ」」という記述がありましたが,キャナルシティのオープンは約11年前でした。「博多では阪神や東急ハンズ(2011年予定)が開店」は「博多では阪急百貨店や東急ハンズ(2011年予定)が開店」の誤りでした。読者のみなさまにお詫びして訂正いたします。

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