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 国外所得免除制度は『法人課税の対象を原則国内所得に限定する考え方で海外子会社からの受取配当等には課税しない』というものです。ちなみに同様の海外所得免除制度をフランス、ドイツ、カナダなどOECD加盟30カ国中21カ国が採用しています。

 このような制度が整備されれば、海外子会社からの配当所得は当該現地国でのみ課税されるため、わが国の税率を気にすることなく国内親会社への配当が容易にできるようになるでしょう。さらに、現在の孫会社までの控除対象制限が撤廃されば、日本にある親会社への配当が相当還流されることになります。

 現状では、海外子会社利益を日本に資金還流すると日本の税率が適用されることになるため、日本企業は税務上最も有利になる金額の範囲内で海外から資金還流しています。このため、17兆円と言われる資金が、税制が一因となって海外に留保されているのです。これを何とか変えるためには国外所得免除制度が必要でしょう。

税収は減るか?

 ただし、法人の国外所得免除制度に関してはいくつかの批判があります。

 まずは、「国外所得免除制度を導入すると税収が減る」という批判です。しかしながら、考えてみてください。現行制度でも課税できていない海外留保所得が非課税で還流するわけですから、税収が減ることにはなりません。逆に資金が流入され国内で投資されることによって経済が活性化し、税収は増えるのではないかと考えます。