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 カメラ映像機器工業会(CIPA)が発表した2009年2月のデジタル・カメラ(デジカメ)の出荷統計によると,出荷台数は前年同月比22.7%減の533万9500台,出荷金額は同43.0%減の789億3200万円と大調整が続いている。出荷台数は3カ月連続の前年割れとなった(Tech-On!関連記事)。

コンパクト機は「種の拡散」へ

 地域・種類ごとに見ると,日本向けのコンパクト機のみ,台数ベースで3カ月ぶりのプラス成長となった。春の新製品投入に合わせて,デジカメ各社から販売店への出荷が増加したと考えられる。デジカメ・メーカー各社は,八方ふさがりに見える状況を自らの手で打開するため,“市場創造型”の新製品を開発,投入している。その結果,コンパクト型デジカメは,2007年に成功して主流となった「画一的なモデル」から,再びさまざまな方向へ進化の枝分かれが始まろうとしている。

 例えば,シーンに応じて撮影モードを使い分ける機能を搭載する動きである。キヤノンなどの新製品が,こうした機能を搭載している。このほか,顔記憶機能やメークアップ機能まで搭載した機種も出ており,デジカメのインテリジェント化が一段と進んでいる。ニコンやソニーのタッチパネル搭載製品もインパクトがある。毎秒60連写,追尾型フォーカスなどの機能も話題を呼んでいる。

デジタル一眼レフ機市場,4月の新製品に期待

 デジタル一眼レフ機の出荷は,台数ベースで前年同月比30.5%減,金額ベースで57.2%減となり,市場の落ち込みをさらに下回った。3月まで大手有力メーカーから新製品の発売がなかったことも響いた。

 2009年の市場活性化の期待を担うのは4月の新製品である。キヤノンの「EOS Kiss digital X3」は,機種別トップ・シェアの「X2」の後継機である。フルHD対応の動画撮影機能やISO3200の高感度撮影機能を搭載するなど,中・高級機に匹敵する機能を誇る。発売予定は2009年4月。ただし,動画撮影はオート・フォーカスに対応しておらず,あくまでもデジタル一眼レフ機としての使用に重きを置いている。

 対照的に民生機器メーカーは,オート・フォーカスでフルHD動画が撮影できる製品を投入する予定である。こちらは,デジタル一眼レフ機としての性能よりも,手軽さをセールス・ポイントとしている。