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図1●世界の携帯電話サービス契約数(2000年~2007年実績,2008年実績推定)
図1●世界の携帯電話サービス契約数(2000年~2007年実績,2008年実績推定)
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図2●世界の携帯電話サービス人口普及率(2000年~2007年実績,2008年実績推定)
図2●世界の携帯電話サービス人口普及率(2000年~2007年実績,2008年実績推定)
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 調査会社の英Informa Telecoms&Media社は2008年末に,全世界で携帯電話サービス加入者が40億に達したと発表した。2008年9月にITU(国際電気通信連合・International Telecommunication Union)が「年末に40億」という推定を公表していたが(図1),その直後に米国の金融危機が表面化し,達成が危ぶまれていた。しかし実際には金融危機後も成長のスピードは衰えていないようだ。例えば世界で契約数2位のインドは2009年1月に1541万純増という新記録を作っており,同1位の中国は年間1億増のペースを維持している。

 人口普及率が100%を超えている国は世界中に少なくない。例えば欧州全体では2007年に111.26%に達している(図2)。2007年のデータで欧州において普及率が高い順に10国を挙げるとイタリア(153.12%),エストニア(148.42%),リトアニア(145.17%),ブルガリア(129.57%),ルクセンブルク(129.50%),ポルトガル(126.62%),チェコ(124.88%),ウクライナ(119.55%),オーストリア(118.55%),英国(118.47%)。上位に来ている国の多くはいわゆる通信の先進国ではない。

 この状況を支えているのがプリペイド携帯電話だ。日本では振り込み詐欺などで使われて犯罪の温床になるなどプリペイド携帯はマイナスの印象が強い。2005年にNTTドコモが新規契約を終了したように,事業者はプリペイド携帯の普及には及び腰になっている。しかし,世界的に見ればプリペイドは後払い型の契約を大きく上回っている。Informa Telecoms&Media社によると2007年のプリペイド契約数は23億3000万。世界市場が33億5000万だからおおむね7割がプリペイドである。2008年もプリペイド2に対して後払いが1の割合で増えているというから,比率はほとんど変わっていない。低価格のGSM携帯電話機にプリペイド方式のSIMを挿し込んで使うというのが,世界の携帯電話サービスでは最も主流な使い方なのだ。3Gの普及率が高い通信の先進国の方が人口普及率が低いのはプリペイド比率が低いからだろう。

 なお,GSMのサービスで通話以外のアプリケーションとして重要なのがSMS(Short Messaging Service)。調査会社の英Ovum社によると2007年のSMSによる通信事業者の収入は500億米ドル程度と見られる。今後もGSM利用者にとってはSMSが主流のアプリケーションであり続ける。