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 マザー・ボード(MB)大手各社の2009年11月における合計出荷数量は,665万~675万枚とYOY -6%(18カ月連続のYOY減少),MOM +1%。1~11月累計のYOY比較でも -28%と,MB需要は弱い。11月の出荷数量は2004年8月の水準にとどまっており,市場規模の縮小が続いている。

 ノート・パソコン大手各社の合計出荷数量は推定1410万~1420万台(YOY +42%,MOM -2%)。今年の出荷ピークは10月であったものの,11月も全般的に高水準を維持した。大手5社中2社(台湾Compal Electronics Inc.と台湾Inventec Corp.)がMOM増加と堅調なノート・パソコン需要を反映している。Compal Electronicsの出荷数量はMOM +1%と4ヵ月連続で台湾Quanta Computer Inc.を抜いており,また同社の連結売上高はMOM +5%(11月に過去最高値を記録)。

 携帯電話機のアセンブリ関連の合計出荷数量は,推定245万~255万台。YOY -49%,MOM +8%。YOYでは2006年10月より38カ月連続で減少。2009年1~11月累計出荷数量でもYOY減少率は -53%と低迷が続く。11月は全社がMOM増であるが,比較対象の10月の出荷数量ベースが低く(設計開発の遅れ,キー・デバイスの調達不足などに起因),その分を割り引いて考えると,特段のポジティブ要因はない。2009年はピーク感がないまま,閑散期入りする。

川上の状況


 半導体は,前工程ファウンドリでは台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd.(TSMC)がMOM +0.3%(連結),台湾United Microelectronics Corp.(UMC)は同 -2%。後工程では,台湾Advanced Semiconductor Engineering Inc.(ASE) が同 -3%(連結),台湾Siliconware Precision Industries Co., Ltd.(SPIL)は同 -9%。半導体生産個数や最終製品の生産動向のベンチマーク・先行指標である後工程企業ASE,SPILがMOM減収となったものの,例年より強めの推移が続いている。

 DRAM 4社(台湾Nanya Technology Corp.,台湾ProMOS Technologies, Inc.,台湾Powerchip Semiconductor Corp.(PSC),台湾Winbond Electronics Corp. )合計の売上高はMOM +12%。パソコン需要とそれに付随したDRAM需要は依然として堅調推移,数量・価格効果の両方が効いている。

 LCDドライバICのファウンドリ大手,台湾Vanguard International Semiconductor Corp.はMOM -17%。TFT液晶パネルは,出荷数量が1890万枚と同 +6%。パネル価格は需給緩和により2009年9月から下落基調であるが,10月後半からの台湾勢の減産と,液晶テレビ販売の堅調が奏功し,パネル価格は早くも安定化の兆しを見せている。

 受動部品は,半数以上の企業でMOM減収(うち多くが2ケタ減収)。YOYではすべての企業で大幅増収(集計対象企業11月売上合計:YOY +46%)だが,大幅増収は金融危機のあおりを受けて2008年11月実績がほぼすべての企業で減収(うち約半数がMOM 3割以上の減収)と異常値であったことに起因する。しかし,その分を割り引いても事前想定よりは良好な内容であった。

 プリント基板では,6割の企業でMOM減収。YOYではようやく増収企業が増え始め,11月は7割以上の企業でYOY増収となった(集計対象企業11月売り上げ合計:YOY +32%)。ただし,受動部品と比べると若干戻りが鈍い印象である。

 Liイオン電池関連は,3社中2社がMOM増収。唯一,台湾Simplo Technology Co. Ltd.がノート・パソコン向けの顧客ベースが大きいことも幸いし,10カ月連続のMOM増収で過去最高の売り上げを更新した。ただし,他の2社は9月の売上高をピークに下降気味である。

 太陽電池関連は,セル5社中3社,ウエーハ3社中2社がMOM増収。例年の第4四半期は季節要因(冬季は気候要因で設置が難しい地域が少なくなく需要が減少)などにより,減収傾向が見られる時期であるが,今年は現在もフル稼働状況が続いている。主要各社は2010年の出荷数量が今年比で倍増となるほど需要が強いと指摘する向きもあり,再び能力拡張のための設備投資の増額に対して積極的な姿勢を採り始めている。