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 読者のご意見を一言でまとめると、「監査役の権限強化や監査役への従業員の登用は、必ずしもガバナンスを改善せず、むしろ弊害が多い」といったところだろうか。筆者は、この指摘が現実になるかどうかは、具体的な制度設計次第と考えている。制度設計の際に参考になるのが、既に海外で実績のある制度である。以下では、従業員の経営参画について欧州各国の制度を紹介する。

ドイツの労働者参画制度

 ドイツには「共同決定制度」と呼ばれるものがある。ドイツ共同決定法で、労働者の経営参画制度を導入している。

 まず、経営参画の方法として、経営の監督機関である監査役会に、従業員数に応じた労働者代表を選任することを定めている。下表のように、企業規模によって監査役数とその内訳(株主代表、従業員代表、労働組合代表)が決められている。

 次に、その選定方法であるが、従業員代表は、非組合員を含む従業員による選挙(投票)により、労働組合代表は、労働組合が推挙した監査役候補者を労働者が承認することにより選出されることとなっている。

出典:経済産業省資料
出典:経済産業省資料
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