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フランスの労働者参画制度

 フランスの制度につき、簡単に三つ取り上げてみる。

(1)従業員代表取締役/監査役制度
 監督機関(取締役会または監査役会)に従業員代表を選任することとなっている。民間企業は任意だが、民営化企業・国営企業には義務付けられている。非組合員を含む全従業員による選挙によって選出されることとなっている。

(2)従業員株主代表取締役/監査役制度
 従業員が有する資本の割合が3%以上の上場会社はすべて、監督機関(取締役または監査役会)に従業員株主代表を1名または複数名選任することとなっている。従業員株主の提案に基づき、株主総会にて選出される。

(3)企業委員会代表制度
 労働時間編成、新技術導入など企業の経営に関する重要な決定に先立ち諮問が行われる「企業委員会」というものがあり、その代表は取締役会/監査役会に出席し、発言することができる。ただし、議決権はない。
出典:経済産業省資料
出典:経済産業省資料
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イギリス、その他EU加盟国の労働者参画制度

 イギリスでは、ドイツやフランスのような従業員が経営に直接参加する制度は存在しないが、「従業員の利益」を会社の経営判断の考慮事項の一つとして会社法に規定している。

2006年会社法の「会社の成功を推進する義務」(第172条)

「会社の取締役は、善意で、会社の構成員の利益のため会社の成功を推進すると考えたやり方で行動しなければならない。そしてその際、(とりわけ)次のことを考慮しなければならない。

 (a)意思決定により予想される長期的な結果
 (b)会社の従業員の利益
 (c)供給者、顧客その他の者と会社の事業関係を発展させる必要性
 (d)会社事業の社会および環境に対するインパクト
 (e)会社が高い水準の事業活動をしているとの評判を維持することが望ましいこと
 (f)会社の株主を公平に扱う必要性