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 これからの日本教育はどうあるべきだと思いますか? という質問には「作ることができる技術者の育成です」と,言い切る。

千葉氏 「机上の空論をパワーポイントでもっともらしく作って講釈を垂れるよりも,実際に作って目の前にどんと置いて見せられる人を育てたいのです。」

 日本人による技能職への就職希望が減少する反面,外国人技能実習生は年々増加の一途を辿っている(法務省調べ)。ということは日本の技術教育には世界ニーズがあり,海外から多くの技術者が日本に来て学び,自分の国に持ち帰ることで日本の技術は世界に広がっているということだ。その意味で技術教育は,世界に貢献する日本の知的財産として大きな収益源となっているとも言える。

 ものをつくれない理屈屋が増えると言うことは,例えば船頭が9人,漕ぎ手が1人の舟みたいなもので,ただのおバカ集団でしかない。そうと気づけば当然漕ぎ手が渇望されることになる。つまり近い将来,作ることが出来る技術者が渇望されることは,容易に創造できるのだ。自分で考えついたものを自分で試作できる人材の時代が来る,ということだ。

外国人技能実習生の状況
外国人技能実習生の状況(法務省調べ)

 後日談になるが驚いたことにここで記述した「日本の教育が世界で絶賛される予測」はすでに起きていると言う。原稿チェックのため,千葉さんと再会したおりこんなことを耳にした。

千葉氏 「実は中国の広州で学校を開校することになっていて,先日現地に行って来たのですが,そのおりいろいろな有名校から教育カリキュラムを我が校にも提供してくれないか,との声が連発されましてね。ご存知の通りいま中国では建築ラッシュで建築家が不足しているというのです。ほかにもアニメ産業への関心が高まり,アニメライターになりたい学生が殺到しているんですよ。両方とも日本のお家芸ですからその教育ノウハウを求めているんですね。

広州大学美術学院の学生さんと
広州大学美術学院の学生さんと

 面白いことに我が校に中国から留学して建築を学んだ卒業生が,日本に就職口がなくてフリーターをしていたのですが,しかたなく中国に帰国したら大手建築企業から引く手もあまたで困っているとの連絡があったそうです(笑)。今後これをきっかけに我が校も中国とどう向き合って行くかが楽しみです。」