
クリーンテック世界動向
目次
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東北に「定置用蓄電池」の大規模工場を
太陽光発電などの自然エネルギーを貯蔵する大容量の定置用蓄電池。その生産基地を、東日本大震災からの復興を急ぐ東北地方に建設しようとの構想を、東京大学教授の宮田秀明氏が打ち出した(写真1)。
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日本企業の参加で本格化する中国「曹妃甸エコシティ」
「中国にはエコシティ計画が多数あるが、そのトップランナーのひとつとなり、人に優しい街をつくる」。中国・唐山市の曹妃甸(そうひでん)エコシティ管理委員会の林澎・主任はこう意気込む。
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ヒートアップする中国自動車メーカーのEV開発熱
中国の自動車市場は、2010年に生産量、販売量ともに世界一になった。巨大市場を狙って、世界各国の自動車メーカーが攻勢をかけているが、そこに大きく立ちはだかっているのが、近年急速に実力を付けている中国国内の民族系メーカーだ。
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スマートメーター、2020年に年2億台の大市場へ
東芝が2011年5月19日、スイスLandis+Gyr社の買収を発表した。Landis+Gyr社は、約30の国や地域で事業を展開し、8000以上の顧客にサービスを提供しているスマートメーターのトップ企業である。これまでに約500万台のスマートメーターを販売した実績を持つ(図1)。世界のスマートメータ…
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節電への参加意識を高める「見える化サービス」の真価
今夏に予想される電力不足に備え、政府による電力需給対策がまとまりつつある。一層の節電が求められる中、企業で働く従業員や一般家庭の個人を対象に、電力消費量を「見える化」するIT関連サービスが増え始めた。
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あの手この手で節電、ユニークな提案に企業が注目
ユニークな発想で節電を実現する、企業向けの省エネ製品やサービスに注目が集まっている。2011年5月11~13日に東京都内で開催された展示会「第2回エコオフィス/エコ工場 EXPO」(図1)の会場でも、太陽光を拡散させる採光型ブラインド、LED(発光ダイオード)照明のリース販売、水の気化熱を利用した業…
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日本を救うか、太陽熱発電の「アジア・デザーテック計画」
福島第1原子力発電所の事故によって、原子力発電に軸足を置く日本のエネルギー政策は大きな見直しを迫られた。その代替として太陽光や風力といった再生可能エネルギーへの関心が高まっているものの、発電量が天候などに左右されるため、一定量の電力を安定的に供給する「ベース電源」の役割を担うことは難しい。世界有数…
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電力のピーク需要を抑制、欧米で本格化するスマートメーターの実証実験
欧米諸国で、電力消費量のピークをIT(情報技術)を使って抑制する実証実験が本格化している。急速に普及が進むスマートメーター(通信機能などを備える高機能な電力メーター)を活用する実験だ。
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夏の電力不足に備える「スマート節電」のススメ
東日本大震災によって福島第1および第2原子力発電所などが停止し、電力供給量が大幅に低下している。これを受けて節電の動きが広がっているものの、単純な消灯や空調温度の設定変更だけでは生産性が低下したり、安全・安心の確保が難しくなったりする恐れがある。
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日本でも求められる電力の需要抑制システム
菅直人首相の要請を受け、中部電力が浜岡原子力発電所にあるすべての原子炉を停止した。これにより今夏の電力需要のピーク時には、東京電力・東北電力管内のみならず中部電力管内でも電力需給が逼迫する可能性が高くなった。さらに、東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、地域住民の不安が高まっていることから、定期…
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海外で増える改造PHEV、日本でも望まれる普及促進策
クルマの低炭素化と省エネルギー化で期待されるのが、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)の普及である。経済産業省が策定した「次世代自動車戦略2010」は、次世代エコカーの普及目標として2020年に新車の15~20%をEVまたはPHEVにするという方針を明らかにしている。
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スマート市場は20年で3100兆円
蓄電池が約半分、次世代自動車は3200万台に
CO2の排出量を抑えるなど、環境に配慮して持続可能な成長を目指すスマートシティのプロジェクトが世界各地で一斉にスタートした。都市を丸ごと作り変える、または新しく作り出すプロジェクトだけに、市場規模の面でもインフラ産業中心に大きな波及効果が期待できる。
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インドに“太平洋ベルト地帯”ができる日
日本企業の環境技術に期待がかかる巨大プロジェクトが始動
インドの首都ニューデリーとインド最大の商業都市ムンバイの間に貨物専用鉄道・道路を敷設し、これに沿って工業団地や発電所などのインフラを整備する――。産業集積を進める巨大プロジェクトが今年に入っていよいよ動き始めた。
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姿を現す天津エコシティ、参入のラストチャンスが迫る
開発スピードは予想以上、しかし日本企業の影は薄く
天津の中心部から時折渋滞する高速道路を西に車で40分ほど走ると、やがて右手に渤海湾や天津港が姿を現す。運河にかかる橋に差し掛かると、前方には両側に植栽を施した真新しい道路と平らな土地が広がる。そしてもやの中に、建設中のビルと何本ものクレーンがうっすらと見えてくる。「中新天津生態城」だ。
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世界スマートシティ「100カ所調査」
ITから電機、自動車、建設、エンジニアリング会社、商社、金融まで、あらゆる業界から世界の名だたる企業が事業化を目指す「スマートシティ」。そのプロジェクトが世界のいたるところで始まった。