
デバイス技術を俯瞰する・Yoleレポート
目次
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イメージ・センサ市場を成長させる新応用とは
CMOSイメージ・センサ(CIS)市場は、2009~2010年には経済環境の影響で厳しい状態にあったが、こうした状況は終わったようだ。ビジネスと技術の両面で興味深い新しいトレンドが数多く登場している。CIS市場の牽引役は、引き続き主に携帯電話機とタブレットPCである。欧州、日本、米国においては、画…
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パワー・エレクトロニクス用コンデンサ、成熟から成長へ
コンデンサの基本的なデザインは250年以上変わっていない。二つの導体が誘電体によって分けられている構造だ。電圧が加わると、正電荷が一つの導体に集まり、負電荷がもう一つの導体に集まる。その結果、静電場が形成され、そこにエネルギーが効率的に蓄えられる。パワー・エレクトロニクスで使用される主なコンデンサ…
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Siインタポーザを採用する価値はあるか
米Xilinx社によると、同社のFPGA「Virtex-72000」シリーズは、他社製品とは比較にならないほどの高い処理能力と低消費電力をもっているという。新技術「Stacked Silicon Interconnect Technology(SSIT)」を利用している。現在サンプル出荷中である。…
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WLCSPの普及を妨げているもの
WLCSP(wafer-level chip-scale package)は、2010年に接続デバイスの標準的なパッケージとなった。ウエハー関連のサービスやダイなどのサービスとテストを含めると、2011年の世界市場の規模は15億米ドルを超えている。
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携帯機器の革新、MEMS需要を拡大
MEMS(微小電子機械システム)デバイスの出荷数は、携帯電話機とタブレット・パソコン(PC)への採用によって、2009年から2011年に3倍となり、2011年は対前年比60%増になった。2012年には、MEMSデバイスの売上高は1年間に20%成長し、20億米ドルの壁を突破するだろう。
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激変する風力発電市場、チャンスをつかむ企業は?
風力発電市場をけん引しているのは主に中国である。中国は、潜在的な風力発電能力が高く、2010年と2011年に新たに設置された風力発電タービンのうち、約半数が同国に設置された。中国は自国で使用するエネルギーを可能な限り自前で供給したいと考えているため、この割合は将来的にさらに増えそうだ。
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LED基板材料、GaNオンSiはサファイアに勝てるか
GaNオンSi基板を使ったLEDの性能は、現在市場で支配的なサファイア基板のLEDと同等である。ただし、量産に面では問題を抱えている。また、現行のサファイア基板の価格は下がり続けていて、ここに形成するLEDの性能も向上している。例えば、最近PSS(patterned sapphire substr…
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MEMS市場を倍増させる2分野とは
モーション(動き)検知やマイクロ流体の分野は、力強い成長を続けていることから、次第にMEMS(微小電子機械システム)市場の多くを占めるようになるだろう。2017年には、加速度センサ、ジャイロスコープ(角速度センサ)、磁気センサ、そして複合センサの比率がMEMS市場全体の25%、マイクロ流体デバイス…
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予想より早く10億米ドル市場に、勢い増すGaN
いまだ初期の段階に過ぎないが、GaN(窒化ガリウム)はパワー・デバイス・メーカーやLEDに非常に大きな可能性を提供し、2009年以降、少なくとも8800万米ドルの資金を(主に米Transphorm社に)呼び込んでいる。GaNを使ったデバイスは、民生機器や照明機器、IT(情報通信)機器に多くの利点を…
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MEMS市場が2017年に倍増、210億米ドルに
「MEMSの売り上げは、数量ベースで年間平均20%増加し、金額ベースで13%の安定成長をするだろう」とわれわれYole Developpement社は発表した。
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「Memjet」がインクジェットの破壊的技術に
米Memjet社の新型MEMSプリントヘッド技術と、ほかのどの企業とも異なる経営戦略は、インクジェットのサプライ・チェーンに大きな影響を与えるかもしれない。
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SiC/GaNデバイスはPHEVとEVの普及に伴って現れる
SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)デバイスは、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)と電気自動車(EV)の販売台数が急増する時期に照準を合わせて展開されそうだとYole Developpementの市場アナリストは予想する。もしあなたが、EVがすでに完成された技術であると考えているのなら、…
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LEDの好調に水を差す軟調な経済
LEDバックライト・テレビが急速に広まった後、世界的な経済不安によってLED関連の企業は統合を余儀なくされている。しかし、これを乗り切った企業は今後が期待されている一般照明の分野で、より多くの利益を上げることができるようになるだろうとYole DeveloppementのEric Vireyは予想す…
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慣性センサの統合が自動車向けMEMS市場を揺るがす
不確実な経済状況の中、成熟した自動車市場が軟調になっている。そんな中、世界中のすべての市場において、MEMSによって実現される安全機能を自動車に追加する需要が高まっており、自動車用慣性センサ装置の市場を今後5年の間に年平均で10%以上成長させるだろう。しかし、販売価格の下落が続き、個別の慣性センサか…
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2010年の上位MEMS企業:大手サプライヤーが自動車、民生市場で回復基調
最新のMEMS企業ランキング(上位30位)によると、2010年のMEMS産業の成長率は15%に上ったが、それによる恩恵のほとんどを大手の企業が手にした。衰えを見せない4大MEMS企業である米Texas Instruments社と米Hewlett Packard社、独Robert Bosch社、伊仏 …
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紫外線LEDがUVランプ市場を揺るがす
従来型のUV(紫外線)ランプの市場は現在、4億2700万米ドルの規模である。しかし、小型であることや低いコスト、環境に優しい構成などの理由により、紫外線を発する発光ダイオード(紫外線LED)が従来型のランプに代わって、携帯機器を中心とする多くの新しい用途を生み出すと期待されている。
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フリップチップ市場の意外性
フリップチップ市場の動向は、あなたを驚かせるかもしれない。フリップチップ市場は、今後5年間で毎年15%以上の成長が見込まれている。フリップチップによってプリント基板と機器の隙間を埋められることが、この成長の大きな要因になっている。この需要増の背景にはいくつかの鍵となる要因がある。
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MEMSデバイスの進化はどこまでいくのか?
MEMSにとって、プラスと考えられるのは、家庭用電化製品向けにMEMSデバイスを量産する企業の数が増え続けていること。加速度センサやジャイロスコープ、磁気コンパスの用途も携帯電話からノートパソコン、ゲーム機、PNDへと拡大し続けている。しかしその一方で、家庭用電化製品向けに関して予想されている価格の…
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MEMS慣性測定ユニットは軍事・航空宇宙分野を超えて広まる
MEMSの慣性測定ユニット(IMU:inertial measurement units)は、精密誘導兵器に使用されていたり、衛星を軌道に乗せるのに役立っていたりなどの用途が良く知られている。しかし今やIMUは、そういった軍事・宇宙分野での高度な利用だけに限定されず、健康管理や輸送、家庭用電化製品、…
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MEMSロードマップ:デバイスから機能へ
21年以上の間、仏Yole Developpement社が定義したMEMSに関する法則「1製品、1プロセス、1パッケージ」はずっと有効であり続けている。その法則の意味は、個々のMEMSデバイスに対して、個別の製造プロセスとパッケージング・プロセスが必要であるということである。