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 先日久しぶりに、オーストラリアに移住している中学校時代の友人(中国上海出身)からメールが届いた。「日本から上海に出張する機会があったら、日本製の炊飯器を2つ買って持ってきてくれないか?」という内容だった。「日本で売っている炊飯器の電圧が中国のともオーストラリアのとも違う!」と指摘したら、「なら、電圧変換器も一緒にヨロシク」ときた。しかも、2つともいったん彼女の実家(上海)に持っていき、彼女が帰省する時にそのうちの1つをまたオーストラリアに持っていく、というややこしい話だった。

 そこまでして、日本の電気製品がほしいと思う中国人がいるのだから、日本メーカーの中国においての評価はさぞ高いのだろう。そう思う日本人は多いはず。

 こうした背景により、特にここ10年、日本の主要大手メーカーだけでなく、中小メーカーも積極的に中国展開を図ってきた。にもかかわらず残念ながら、中国市場に進出する日本企業の成功例はまだ少ない。また、せっかく進出したものの、撤退を余儀なくされる例も少なくない。

 そもそも、いまの中国市場はどうなっているのか。日系企業は中国で本当に突出した競争力があるのか。それとも、やはり中国政府とのパイプが太い欧米企業が好調なのか。さらに、中国内資系の国営や民営企業にどれくらいの力がついているのかも気になる。経済アナリストが語る個別の製品、個別の企業、個別の消費行動よりも、まずはその背景にある「森」の全体像を知りたい。

 そういった要望を受け、日経BPコンサルティングでは「ブランド・チャイナ」調査を企画し、2010年9月から10月にかけて中国本土で初めて実施した。「ブランド・チャイナ」とは、中国市場における企業ブランド力評価調査のことである。調査は北京および上海在住のビジネスパーソン約2万人に対して、中国市場で使用されている500の企業ブランドを対象に実施した。目的は、中国マーケットでどんなブランドが使用されているか、その中での日系企業、その他外資系企業、中国内資系企業の位置付けはどうなのかを確認することだ。集計は北京と上海で別々に行った。

 表1は、北京と上海それぞれでの総合力ランキングだ。ランキング結果を見ると、総合力首位はいずれも米マイクロソフトで、トップ10には欧米企業と中国内資系企業がほぼ半々を占めている。しかしトップ30を見ても日本企業の姿はない。信じられないかもしれないが、日本企業の最高順位は北京編ではソニーの54位、上海編ではキヤノンの34位である。

表1 ブランド・チャイナ2011 総合ランキング
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家電メーカーも自動車メーカーも苦戦