
エディターズ・ノート
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Microsoft社が次世代DRAMのコンソーシアムに加入した理由
先週、ソフトウエア業界の巨人である米Microsoft社が一風変わったコンソーシアムに加入することが発表されました(Tech-On!関連記事1)。TSV(Si貫通ビア)を利用した3次元積層型の次世代DRAM「Hybrid Memory Cube」(以下、HMC)の普及を推進するHybrid Memo…
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中国のベストセラー車
「Tech-On!」読者の皆様はご存じでしょうか? 答えは「五菱之光(Wuling Sunshine)」です。米GM社と上海汽車、柳州五菱汽車の3社による合弁会社の上汽通用五菱汽車が開発したミニバン。軽自動車より少し大きな6人乗りの乗用車です。
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見逃せない中国の車載電池市場
中国政府は2012年4月18日、省エネルギーと新エネルギーに関する次世代自動車の発展計画「節能与新能源汽車産業発展規劃(2012-2020年)」を発表しました。電気自動車(EV)とプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)の生産・販売台数を2015年までに累計50万台に、2020年までに同500万台に増…
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いよいよ日経エレがスマホやタブレットで読める
iPhoneが登場して5年、iPadが登場して2年。この2機種が登場して以来、情報端末の代名詞といえばスマートフォンやタブレット端末といえるほどの状況になりました。Tech-On!の読者の皆さんですと、スマートフォンとタブレット端末の両方をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
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生産第一の時代に集結した安全第一の人々
「科学技術には絶対はなく、そのバックには価値観とか文化とかが必要なんです。安全がまさにそう。フェイルセーフでは『危ないときは動かすな』『効率を下げても安全を重視しろ』といっている。便利さや安さばかりに目を奪われずに、『安全のためならコストをかけてもよい、少し不便でもよい』と考えを改めろ、と」。「絶…
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位置情報関係者が集う“ニコタマ”
東京都世田谷区の南西に位置する“ニコタマ”こと二子玉川駅。そのニコタマに、位置情報関連の技術やサービスを開発する関係者が注目しているのを、ご存じでしょうか。注目の理由は、二子玉川駅にある商業施設が、さまざまな位置情報技術の一大実験場になりつつあるからです。
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真ん中の車線が一番広い理由、日本の高速道路の謎
連休明けなので、それらしい話題をお伝えする。開通したばかりの「新東名高速道路」が大活躍したようだ。お決まりの「日本坂トンネルを頭に…kmの渋滞」という放送が早くも懐かしい。
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裏返さないお好み焼き
日経エレクトロニクスの2012年1月23日号の特集「脱安売りの極意」では、新市場を創出する力を備えた“脱安売り製品”の一つとして、シャープの加熱水蒸気調理器「ヘルシオ」を取り上げました。2004年の初代機発売以来のシリーズ累計出荷台数が100万台を超える大ヒット商品です。
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キー・デバイス戦略を「幻想」と書いた理由
「求められる“キー・デバイス”幻想からの脱却」――。日経エレクトロニクス2012年4月30日号に掲載した解説記事「テレビ不況の電機3社、どう立ち上がるか」に、こうした副題を付けました。国内の電機メーカーの多くが掲げてきた「強い部品で機器を強くする」というキー・デバイス戦略が、多くのデジタル民生機器で…
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アイデア倒れで写真がボツ
もう前号のことで恐縮ですが、「日経ものづくり」2012年4月号の「多視済済」はホームドア(可動式ホーム柵)がテーマでした。問題は「ドア数が異なる車両への対応が厄介な課題である」ことをどう視覚的に訴えるか。文字で書いても分かるといえば分かることですが、多視済済はビジュアル重視のコーナーなので、図や写…
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テレビの再定義
最近、新聞などのメディアでは、テレビに関して国内大手家電メーカーの事業不振の話題ばかりが取り上げられている印象があります。無理もありません。国内メーカーのテレビ事業は抜本的な改革がいよいよ「待ったナシ」の状況にあるのは事実ですし、復活への明確な戦略が見えていないのも厳しいところです。
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セキュリティー・ジレンマに挑むAndroid
日経エレクトロニクス4月30日号で「セキュアになれないAndroid」という、各方面から怒りを買いそうなタイトルの記事を執筆しました。実は「セキュアになれない」という枕詞は、ほとんど全てのコンピュータのプラットフォームに適用できます。特に、2000年にセキュリティー強化を打ち出したにもかかわらず、い…
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新興国で売るだけではだめ
つい先日、2012年夏のロンドンオリンピック開催を控えた英国で、自動車産業や航空宇宙産業の先進技術を取材するツアーに参加しました。参加メンバーはBRICs4カ国に日本の報道関係者という構成。
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コロンブスの酸っぱいぶどう
写真付きの友人の投稿がFacebookで届いた。写っているのは、緑の芝生がまぶしいボールパーク。米国テキサスにいるらしい。ダルビッシュ投手と、イチロー選手について書いた投稿のコメント欄は、僕の知っている友人の友人から、知らない友人の友人まで「うらやましい」の大合唱である。仕事をするフリをしながらメジ…
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任天堂とパワー半導体
思わせぶりなタイトルですが、3月下旬からつい数日前まで、私が担当した二つの仕事に関する言葉を並べただけです(単純ですいません…)。一つは「任天堂」をテーマにした日経エレクトロニクスの企画記事、もう一つは、SiCやGaNといった次世代パワー半導体をテーマにした別冊です。前者は日経エレクトロニクス201…
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奇数か、それとも素数か
雑誌などの見出しで、ポイントや原則をまとめるとき、「3つのポイント」とか「5原則」「7つの秘訣」といった具合に、なぜか奇数であることが多いです。実際、多くの編集者に、ポイントや原則を奇数にまとめる習性があることは間違いないと思います。もちろん、内容が優先なので偶数の場合もありますが、かなりの勢いで…
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「柔軟な鍵穴」を持つ最新暗号
日経エレクトロニクスでは毎年、暗号技術の第一人者である三菱電機 情報技術総合研究所 情報セキュリティ技術部長の松井充氏に講師をお願いして、暗号技術のセミナーを開催しています(ドキュメンタリー記事「暗号アルゴリズム『MISTY』の開発」)。今年も5月9日に「暗号技術の現状と課題、今後の展望 ~直前に迫…
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日本車で課題残るエンジンのプラットフォーム集約
前回、前々回と、このコラムでプラットフォームの話題ばかり取り上げているので気がひけるのですが、トヨタ自動車も4月9日に新しいプラットフォーム戦略を発表したので、今回もプラットフォームの話題でお許しを。
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日本のTSV技術は大丈夫か?
Siチップを貫通するビア、いわゆるTSV(through silicon via)は、10年以上前から注目されていました。例えば、超先端電子技術開発機構(ASET)では1999年度から「超高密度電子SI」という研究プロジェクトを通じて開発を進めてきました(関連記事1、関連記事2)。2008年には東芝…
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ワイヤレス給電に“猛スピード”で取り組む韓国勢
「韓国勢が、随分派手にやっているという印象だ」(ある国内メーカーの技術者) 電力を無線で伝送するワイヤレス給電技術。その国際標準化や技術開発において、韓国のメーカーや研究機関が、非常に活発な動きを見せています。