
エディターズ・ノート
目次
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米国車が大型のディスプレイを採用するわけ
2012年のデトロイトモーターショーを取材して気づいたのは、センターコンソールのディスプレイが大型化しつつあることです。米Chrysler社が2013年モデルとして発売する予定の「Dodge Dart」は小型車ながら8.4型のタッチパネル付きディスプレイを備えます。また、電気自動車の米Tesla …
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ロボット掃除機「ルンバ」が高齢者にウケている意外な理由
「安売りから脱却したければ『安売りからの脱却』を目的としてはならない」。日経エレクトロニクス2012年1月23日号では、このことを主張した特集「脱安売りの極意」を根津記者と共に執筆しました。冒頭の文章は何やら禅問答めいていますが、難しいことを言っているわけではありません。「目先の損得よりも、顧客に提…
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日本メーカーの白物家電は世界一か?
私事で恐縮なのですが、昨年後半に子供が生まれたために、現在、夫婦で家事の省力化に邁進しています。理由は、妻の仕事復帰を考えてのことです。現在は育児休業中なのですが、共働き状態になると、どうしても家事に回せる時間は少なくなってしまいます。
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ホンダのアームロボットが「ASIMO」の腕ではなく脚をまねたワケ
原子力発電プラントなどで高所のバルブの開け閉めが可能なようにと、ホンダが開発したのが「作業アームロボット」です。昇降可能な台座に載せて高所のバルブに届く位置まで持ち上げ、遠隔操作によってバルブの開閉を実施しようというロボットで、台座が揺れても安定して作業できるのが特徴です。同社の人間型ロボット「A…
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デトロイト・モーターショーで感じた米自動車メーカーの復活と表示系の進化
米国最大の自動車展示会「The North American International Auto Show(通称:デトロイト・モーターショー)」(2012年1月9~22日開催)を取材してきました。日本メーカーの出展では、ホンダのスポーツ・カーのハイブリッド車(HEV)である「NSX Concept…
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Hyundaiの強さは本物か
今、1月30日発行の「日経Automotive Technology 2012年3月号」の編集作業の追い込みにかかっているところです。次号の特集のために韓国Hyundai Motors社のことを調べていて、興味深い記事に出くわしました。2011年12月始めごろの記事なのですが、米消費者団体の「Co…
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テレビにチューナーは必須なのか
「もうさ、テレビはチューナー無しでいいんじゃない。Wi-Fiの送受信機能とビデオ・デコーダだけあれば、済むんじゃないか。無線LAN付きディスプレイで十分だよ」――。昨年末、取材先の方々との忘年会の席上、某半導体メーカーで役員を務めるAさんから、このような発言が飛び出しました。
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「X線CTの被曝量=6.9mSv」にあらず
新年早々、昨年の話を持ち出して恐縮ですが、2011年11月27日~12月2日に米国シカゴで開催された「北米放射線学会(Radiological Society of North America:RSNA) 2011」を取材してきました。RSNAは放射線医療に関する世界最大級の国際会議であり、今回で…
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ほっとけない掃除ロボット
2012年1月号の特集「工場飛び出すロボット技術」を担当したからというわけではないのですが、2011年末、我が家で掃除ロボットを導入しました。円盤型で、床の上を自走しながらゴミを吸い取るというロボットが登場して約10年。今では日本メーカーの参入も増え、機能的な改良もどんどん進んでいます。使用レポー…
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液晶テレビ向け部品に強者あり
年間2億台を超えるまで拡大した液晶テレビの世界市場。一時期ほどの成長力は見られないものの、新興国市場への普及や先進諸国での買い替え需要などで、今後も市場の成長が続くとみられている。この液晶テレビで今、注目されているのがバックライト光源のLED化である。
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HEV用モータの効率はもっと上がる
モータの磁力を変えるのに、永久磁石そのものの特性を変えてしまえ。そんな「コロンブスの卵」のような発想に基づいた、ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)に向けたモータの研究が進んでいます。東洋大学の堺和人氏らによる「ハイブリッド可変磁力モータ(HVMF:Hybrid Variable Magn…
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転換点を迎え、発想を新たに
さあ、2012年がスタートしました。今年一年、気持ちを新たに、そして発想を新たにまいりましょう。さてさて、念頭のご挨拶に何を書こうかと、2011年を振り返ってみれば、東日本大震災に、六重苦に、タイの洪水に、と製造業は試練の連続でした。ならば、「試練を乗り越えて強くなりましょう」と題した挨拶文でも…と…
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2011年の危機を、2012年のチャンスに
2011年は読者の皆様にとって、“波乱”の一言では済ませられない年だったと思います。リーマン・ショック以降の長引く不況からエレクトロニクス産業がようやく脱しつつあったときに起こった東日本大震災。数多くの工場が被災するだけでなく、震災に端を発する原子力発電所の事故と電力不足によって、エレクトロニクス産…
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2012年は真のグローバル化が問われる年に
東日本大震災、原子力発電所の事故と電力不足、タイの洪水、欧州の信用不安、1ドル=80円を切る超円高――。10年以上分もの危機が一度に訪れたような2011年が暮れました。新しい年を迎えるにあたり、今年こそは新規巻き直しの年にしたいと念願している読者の皆さんも多いのではないでしょうか。
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16年間、ありがとうございました
「君はエレ(日経エレクトロニクス)を読んでいるかな?」「はっ? いや、読んでいませんが…」「そうだよな、これからはメカ(日経メカニカル。現・日経ものづくり)の時代だからな」「…」
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続・温故知新の特許論
読者のお叱りを受けました。2011年10月の本コラムで書いた「温故知新の特許論」のことです。私も読者の立場なら、さぞかしイラッとしたでしょう。普段、「顧客の視点に立って」などと偉そうなことを書いているくせに、あんまりですよね。反省しきりです。もっと早くお詫びできればよかったのですが、大変失礼いたしま…
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地球温暖化防止の新しい枠組みはどうなるのか
地球温暖化対策を議論する気候変動枠組み条約第17回締結国会議(COP17)が、2011年12月11日に閉幕した。最大の懸案だったポスト京都議定書における新たな枠組みづくりで議論が紛糾し、会期も延長された。そしてようやく、京都議定書を当面延長することや、新しい枠組みを遅くとも2015年までに合意して…
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テレビとインターネットが融合した新メディア誕生の予感
インターネット上でさまざまな情報を配信する業界の動きを、ここ数年取材してきて思うことがある。それは、動画コンテンツとインターネットの融合によって、従来のメディアとは異なる新たなメディアが今後登場するだろうということだ。日経エレクトロニクスの2011年12月26日号で特集「テレビの未来」を執筆したが、…
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Samsungの次世代スマホはどんな姿か?
少し前の話になりますが、韓国Samsung Electronics社が2011年第3四半期(2011年7~9月)の決算発表で、フレキシブル・パネルを搭載したスマートフォンを2012年初頭に製品化することを明らかにしました。表示部を自由自在に曲げられるフレキシブル・パネルの実用化は、ディスプレイ技術…
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30.0対30.2、40年前とは違った“泥試合”に期待《訂正あり》
「えっ30.2km/Lなの。それは細かく刻んできましたねえ」。スズキが2011年12月13日に発売した「アルトエコ」の登場タイミングには参った。JC08モード燃費は30.2km/L。それまでエンジンだけで走る車種ではダイハツ工業「ミライース」の30.0km/Lが最高記録だった。