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ハチはなぜ大量死したのか、ローワン・ジェイコブセン著(中里京子訳)、820円(税込)、文庫本、413ページ、文芸春秋、2011年10月
ハチはなぜ大量死したのか、ローワン・ジェイコブセン著(中里京子訳)、820円(税込)、文庫本、413ページ、文芸春秋、2011年10月
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 2006年秋から翌年春に、ミツバチの大量失踪現象CCD(Colony Collapse Disorder)が発生した。米国を中心に、北半球のセイヨウミツバチの4分の1が消えたといわれる。

 その背景には、ミツバチの置かれた境遇がある。米国の養蜂業が中国産の安い蜂蜜に押されつつあった2000年ごろ、アーモンドの授粉という役どころが回ってきた。大量のミツバチがアーモンド農場へ集められたが、そこは他の花がなく栄養が偏り、しかも高濃度の農薬がある環境だった。

 ところで、日本でもセイヨウミツバチが主流派だが、著者は来日した折にニホンミツバチの存在を知る。病害虫に強く、蜂蜜の質は「今まで味わった中で最上」(本書から)。日本ではもっと、土着のニホンミツバチを活用すべきだ、と著者は言う。

 中国の低価格攻勢、米国の苦境、高品質で可能性がある日本。製造業にとって、とても他人事と思えない。

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