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 この観点を提示したのは、中国広東省の週刊誌『時代周報』。4月5日付の誌面で、「郭台銘の謀る変化」と題し、フォックスコンが最近、太陽光発電と不動産開発に積極的に取り組む姿を紹介している。

 このうち不動産開発については3月初旬、フォックスコンが中国東北部の吉林省長春市で、総額76億元(1元=約13円)を投じて都市開発を行うことで、長春市政府と覚え書きを交わしたというもの。同市朝陽区の30万平方メートルの土地に「玉山新天地」というショッピングモールや、フォックスコンが展開する家電・PCの量販店「CYBERMART」、高級オフィスビルやマンションなどを備えた職住一体の街を開発、運営するという。

 同誌の取材に答えたフォックスコンの関係者は、「玉山新天地のプロジェクトは、当社にとって新たな事業展開の一つだといえる」とコメント。長春が初のケースだが、今後、中国全土で同様の不動産開発を行っていくとの考えを示した。

 同誌によると、フォックスコンは将来的な不動産開発をにらみ、中国各地で土地の取得を進めてきた。一例として挙げているのは、フォックスコンが2005年、上海浦東の金融街・陸家嘴に同社中国本部の建設用地として取得した1万平方メートルの土地。5年後の現在に至るまで着工されず、この間、地価は数倍に上昇。上海の不動産業界では土地の用途についてさまざまな憶測が飛んでいるという。

上海の金融街・陸家嘴にあるフォックスコンビル建設予定地。4カ月前には駐車場として利用していたが、現在は基礎打ちが始まっているようだった
上海の金融街・陸家嘴にあるフォックスコンビル建設予定地。4カ月前には駐車場として利用していたが、現在は基礎打ちが始まっているようだった

 このほか、深セン、湖北省武漢、四川省成都、河南省廊坊と、フォックスコンの生産拠点のある土地で不動産開発をにらんだ土地取得を展開。このうち武漢では2011年1月から、フォックスコン傘下の企業が同社工業パーク付近に開発した分譲別荘の販売を始めたとしている。