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 一方、中国の家電大手のHisenseについては3月末、AUOの競合でフォックスコン傘下のパネル大手、CMI(Chimei Innolux=奇美電)が発行する200億NTドル(1NTドル=約2.8円)の第三者割当増資をHisenseが引き受けるのではないかとの観測が台湾市場で広がるということがあった。

 3月27日付の台湾の金融系ネットメディア『理財網』によると、台湾当局が中国資本による台湾企業への投資条件を緩和、パネル産業に対する出資比率を50%まで引き上げることを受けての動き。CMIの経営不振により昨年来、話し合いを続けてきた銀行団から12年中に200億NTドルの増資を必ず実行するよう求められたCMIの大株主が、第三者割当増資で、中国系の資本導入を計画したという内容だ。

 CMIとHisenseの関係について理財網は、原材料供給で長期にわたる提携関係にあると指摘。2年前、中国山東省青島に共同で設立したテレビ用パネルモジュール生産ラインは、生産能力が初期の年産50万枚から、直近では150万枚まで拡張。今後さらにライン2本を増設し、年産300万枚への拡張を目指す計画だとしている。

 さて、日系、台湾系、中国系による今回の一連の提携話では、日台から目の敵にされている感のあるSamsungだが、中国での動きで最近、気になる報道があった。

 当社も「中国西安、サムスン誘致成功の裏に過剰な優遇? 15年間は収入なしか」として伝えたが、Samsungのフラッシュメモリ工場の誘致に成功した中国陝西省の西安市が、総額2000億元(1元=約13円)にも上る優遇を与える約束が決め手となり誘致を勝ち取ったのではないか、とするものだ。

上海で最も目立つ広告スペースの一つと言われる場所にあるSamsungの広告(南京西路の新世界百貨)
上海で最も目立つ広告スペースの一つと言われる場所にあるSamsungの広告(南京西路の新世界百貨)

 端緒となったのは、4月14日付の中国紙『経済観察報』の記事。それによると、このプロジェクトでサムスンは総額300億米ドルを西安に投じるものと見られているが、西安は、投資額に匹敵する2000億元の提供を約束することで、重慶、北京、無錫、蘇州との誘致合戦に勝利したというのだ。