PR
勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略、畑村洋太郎・吉川良三著、798円(税込)、新書、224ページ、講談社、2012年4月
勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略、畑村洋太郎・吉川良三著、798円(税込)、新書、224ページ、講談社、2012年4月
[画像のクリックで拡大表示]

 日本製造業の不振の原因を円高や税制に求める論調の多い中で、「いまの状況は起こるべくして起きた」(本書から)と冷徹に分析した著作。著者の1人である吉川氏は、韓国Samsung Electronics社の情報システム導入を指揮し、同社の躍進を内部から支えた経験から、日本企業の本質的な弱点を的確に指摘する。Samsung Electronics社はもはやモノマネ企業ではなく、商品力と多品種少量生産の実力を誇る企業になった。「日本がやるべきことは『負けている』ことを一度きちんと認めること」と説く。

 しかし、同時に日本の技術力、特に基礎技術力が韓国や中国よりも明らかに強いことも指摘している。「自分の特長、強みに自分で気付いていない企業が意外に多い」と、日本のものづくりを否定することなく、相対的な視点で海外と比較し、生き残りの道を模索する。著者2人による研究会の議論をまとめた好著。

Amazonで購入