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 「叱ってくれる人がいなくなっているのが原因の一つかもしれませんね」――。

 7月18日に開催予定のNEアカデミー「オシロスコープを使いこなす~基礎から測定の勘どころまで~」の打ち合わせで、講師の三浦寛さん(テクトロニクス 営業統括本部 カストマサポートセンター アドバンスト・トレーナー)とお話しているときに飛び出した言葉です。

 今さらオシロスコープの基礎かよ、と思う読者の方も多くいらっしゃるかと思います。確かに、オシロスコープは電気信号の時間的変化を波形として表示する装置で、開発現場で最も多用される計測器の一つです。ですが、「俺の測定データは正確だ!」と胸を張って言える方はどれくらいいるでしょうか。

三つの“基本設定”と三つの“注意点”


 現在のオシロスコープは多くの機能がデジタル化されて、測定結果は数値として表示されます。ですが、三浦さんは「数値を鵜呑みにするのは危険」と断言します。オシロスコープには、(1)垂直軸と(2)水平軸、(3)トリガの“三つの基本設定”があり、一つでもおろそかにすると正確な測定ができないからです。

 もう一つ、オシロスコープには“三つの注意点”というものもあります。(1)測定前と(2)測定上、(3)プローブ使用上、で気を付けなければならないポイントがたくさんあります。

 例えば、プローブのケーブルを蝶々結びにしている方、いませんか?

 ご法度であることをご存じの方も多いかと思いますが、無意識に蝶々結びにしてしまっている方もいるのではないでしょうか。そして、気付かないうちにケーブルが断線して測定誤差としてこっそり数値を狂わせている危険性があります。

減ってしまった“測定器の番人”


 冒頭のコメントに戻りますが、「何で蝶々結びなんてしてるんだ!!」と怒鳴ってくれるベテランが現場からいなくなっているように感じています。そして、測定の勘どころや注意しなければいけないポイントを伝授してくれる“測定器の番人”のような人も少なくなっているのではないでしょうか。経営のスリム化を理由に測定器の専門集団が集まる「計測管理室」を統廃合する企業も増えているそうです。開発の現場から、測定器に関するノウハウが失われつつあるのは間違いなさそうです。

 オシロスコープは日々の開発で使用する重要な測定器。基礎から学ぶ機会があってもいいのではと考え、7月18日のセミナーのプログラムを詰めています。座学だけではなく、汎用のオシロスコープを使った実習も多く用意していますので、疑問点はその場で解決できるはずです。なお、三浦さんは怒鳴りませんのでご安心を。