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 ところが、フラッシュメモリやReRAM・PRAM・MRAMといった新メモリと、これらの半導体メモリを搭載したSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)の出現により、DRAMとHDDの間の6桁にも及ぶ性能のギャップを埋めることが可能になりました。

 ITインフラにSSDを採用することにより、Google、TwitterやFacebookなどのデータの検索から、IBMや富士通、NECなどが得意とする金融や流通のサーバー、ビッグデータのデータの解析などが劇的に高速化されることが期待されています。

 ただし、SSDという革新的なハードウエアの潜在力をフルに活かすためには、単純にHDDをSSDに置き換えただけでは不十分です。私どもの研究成果「性能11倍、電力93%減、寿命7倍のハイブリッドSSD技術を中央大学の竹内教授らが開発」(Tech-On!関連記事)にも記載のように、データセンタの性能向上や電力削減を図るためには、データの属性や履歴に応じて、最適なストレージにデータを格納するための制御アルゴリズム、ソフトウエアが不可欠なのです。

 また、データの属性や履歴はアプリケーションによって変わるため、ソフトにとどまらず、サービスとの連携も必須になります。つまり、IBMの主力事業であり、今後成長が見込まれるクラウドデータセンタを用いたITサービスで差異化するためには、SSDというハードウエアから、メモリ・コントローラ、ミドルウエア、サービスまでを統合した最適化が必要なのです。

 以前、このコラム「Appleが半導体ベンチャーの買収を狙うわけ」(Tech-On!関連記事)で、今年の年頭にAppleがSSDコントローラ・メーカーのAnobitを買収した事例を紹介しました。AppleはiPhone、iPad、MacBook Airといったハードウエアの販売も行っているため、IBMとは事情は異なるところもありますが、SSDというハードウエアの強みを自社の戦略に取り込もうとしている点ではIBMと共通しています。