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ニホン車のレシピ、牧野茂雄著、1,260円(税込)、189ページ、三栄書房、2012年1月
ニホン車のレシピ、牧野茂雄著、1,260円(税込)、189ページ、三栄書房、2012年1月
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 タイトルにレシピとあるように、クルマを構成する様々な部品、材料、システムの作り方を紹介した本である。内容はインジェクタ、変速機、エンジンオイル、タイヤなど16分野にわたる。例えば、玉軸受。パチンコの玉と、軸受の玉の精度はどのくらい違うのだろうか。

 NTNによれば、「パチンコ玉を地球の大きさだとすると、表面の粗さは富士山の高さくらいあります。これに対し、軸受の玉を地球に見立てると、表面の粗さは50mの高さしかありません」とする。片や3776m、一方軸受の玉は50mと表面粗さは、75倍も違うのだ。この玉を造る工程は、プレスと研磨で構成する。線材をプレスした後に、砥石の上を何度も何度も転がして真円に近づける。

 実はこの本、図版の数は極めて少ない。しかし、筆者のものづくりに対する並々ならぬ興味と精緻な描写から、現場の雰囲気がしっかりと伝わってくる。登場する技術者、技能者たちは無記名ながら、造った人たちの情熱が自動車産業を支えていることを実感させられた。

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