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電池システム技術、電気学会・移動体用エネルギーストレージシステム技術調査専門委員会編、3,570円(税込)、280ページ、オーム社、2012年5月
電池システム技術、電気学会・移動体用エネルギーストレージシステム技術調査専門委員会編、3,570円(税込)、280ページ、オーム社、2012年5月
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 電動車両の電池技術に関して、周辺技術を含めた全体像をつかめる。著者として26人が名を連ね、多くがメーカーにおける第一線の技術者だ。「電池システム」と題するが、取り扱う範囲は広い。Liイオン2次電池やNi-MH2次電池、燃料電池といった電池技術はもちろんのこと、ハイブリッドシステムの仕組みや鉄道車両での取り組み、充電インフラ、非接触給電などまで含む。電池技術が多くの分野から期待されていることが分かる。

 幅広いテーマを扱う本書の中で特に注目したいのが、充電インフラに関して東京電力の姉川尚史氏が著した4章の2節である。この分野の第一人者と言える同氏が、東京電力福島第一原子力発電所の事故後の状況を前提に、EV/PHEVの電池と電力網との関係を記した。車載電池を電力系統の運用に役立てるV2Gに積極的な立場を取りにくい電力会社の姉川氏が、再生可能エネルギーを普及させる点で重要と述べるのが興味深い。また、原発事故の後の節電への取り組みがEVの普及に水を差すとの見方は違うと論ずる。

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