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エンジン用材料の科学と技術、山縣裕著、2,730円(税込)、239ページ、左近堂、2011年12月
エンジン用材料の科学と技術、山縣裕著、2,730円(税込)、239ページ、左近堂、2011年12月
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 このジャンルの書籍には珍しい縦書きである。しかも、「クランクシャフトがニョロニョロ泳ぐ」などという洒脱な小見出しがついている。そこを見て「とっつきやすい入門書」と思うと怪我をする。きわめて手強い技術書である。

 1998年に発行した『現代の錬金術─エンジン用材料の科学と技術』を13年ぶりに改定した。13年分の情報は十分に盛り込まれている。

 それぞれのテーマは「材料」という視点から始まっているのだが、必要な特性を説明するために、エンジン各部品の機能に深入りしている。「材料」をはみ出した内容が充実しているので、もう少し広いタイトルをつけた方が実態に合うかもしれない。

 著者はヤマハ発動機出身であるだけに空冷、2サイクルといったエンジンの経験がある。共に排ガスの浄化に向かないため現在は用途のせばまった技術ではあるが、空冷、2サイクルの経験を書き残していくことが、これからの水冷、4サイクルの進歩に役立つという予感がする。

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