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 さて、21世紀考、本来の長期的視点に戻って話をしよう。今回は、未来の工場である。既に、昨年、本コラムの「工場立地考」として考察をしている。この中で、「工場が街に溶け込む」という主題を今回は掘り下げよう。

 現在、過去、未来。未来を知るためには現在を知り、過去を知らなければならない。そこで、工場の現在および過去から話を始めよう。工場の現在、外側から見ると住宅地から孤立した工業団地に設置されている。窓がなく、あっても閉じられているので内部はうかがえない。つまり、工場と住居地区、商業地区は分離されている。内部に入ると、多くの工場で人影が少ない。機械が製品を生産している。人は機械のお世話をしている。中には無人で24時間生産を続けている工場もある。要は町から孤立して工場である。

 さて、工場がこのようになったのはなぜだろう。それには過去を見る必要がある。18世紀の蒸気機関の発明。これが、産業革命を引き起こして世界を変えた。我が国も余波を受けて鎖国を解いた。ペリーが浦賀に連れてきた蒸気船、国内の帆船では戦えない。グローバリゼーションの始まりである。