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日本でも同様の現象が

 中国企業が外資系のグローバル企業のリストラの受け皿になる。こうした現象は、中国国内だけではなく日本でも起きている。

 2012年、NECやシャープなどが大規模なリストラ策を相次いで発表した。リストラの対象者は日本国内で計1万人超。そうした人材の受け皿として採用を積極化しているのが、日本に進出している中国のグローバル企業だ。

 例えば、Huawei Technologies社の日本法人であるファーウェイ・ジャパンと中国ZTE社の日本法人であるZTEジャパンでは、2012年のある期間において毎週、入社式を開催していた〔「電機1万人削減、受け皿は中国 退職者“草刈り場”に」(『日本経済新聞電子版』2012年9月8日付)〕。日本の通信事業者との太いパイプを持つNECなどの人材は、ファーウェイ・ジャパンやZTEジャパンにとって、非常に貴重な財産となる。こうした動きは、景気が低迷する中、再就職を目指す人とっては干天の慈雨(じう)となる半面、日本企業にとっては、人材と一緒に技術や顧客とのパイプが他社に流れてしまう危険性をはらんでいる。

 Huawei Technologies社は数年前、米国や英国、インドなどに大規模なR&D拠点を設立した。その後、実力を付けた同社は近年、最も難しい市場の1つと言われる日本市場にも力を入れて始めている。同社は、「2013年に世界スマートフォントップ5」という目標を掲げ、その一環としてファーウェイ・ジャパンの開発体制を強化している。ファーウェイ・ジャパンは2010年に日本国内で通信端末のR&Dセンターを設立しており、現在、商品企画と研究開発の拠点として人員の拡充を進めている。今回の一連のリストラでも、NECなどから大量の人材を採用した。今後、このような人材が、日本の通信事業者向けのハードウエア/ソフトウエアのカスタマイズや、日本発の独自商品の企画と開発に活用されることだろう。