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 先月は未来の工場の話をした。その前に未来の産業構造の話をしなければならない。20世紀的分類では、農業などを第一次産業、製造業などを第二次産業、サービス業などを第三次産業に分類している。総務省の調査によれば、この構造も激変している。具体的には、第一次産業の崩壊と第三次産業へのシフトである。

 確かに統計データから見れば、正しい結論である。しかし、20世紀の枠内での話である。ここでは、21世紀の枠組みを論じている。枠組みが違えば自ずと結論も違ってくる。それを見てみたい。

 農業の視点から見ると、20世紀末から急速に工業化が進んでいる。野菜工場であり、キノコ工場である。農は「土が命」から「培養液が命」に変遷した。それは「太陽の恵み」から「LEDの恵み」への変遷でもある。閉ざされた室内で光も栄養も計画に従って与えられる食物、それは農業製品というよりは工業製品である。野菜工場を第一次産業に分類するのはおかしい。